やっておけば差が出るポイント。むくみ対策基本の“き”。
早く正しく対処すれば、全身の状態は必ず改善していきます!
撮影・玉置順子(t.cube) イラストレーション・山中玲奈 文・板倉ミキコ
むくみ対策
1.たんぱく質を積極的に摂るべし!
むくみは、血液中の血漿たんぱく質の量が少ないことが要因で起こりやすい。血漿たんぱく質の減少は食事と密接に関わっている。高齢者や野菜中心の人の食生活は、たんぱく質不足が問題となりやすいもの。ダイエット時も要注意。たんぱく質は摂りだめることはできないので、こまめに食事に取り入れるよう心がけたい。
2.食前、食後の血糖値の上下動を穏やかに。
食前、食後の血糖値の差が激しいと、血管の組織が糖化によってもろくなり、血管壁に炎症が起きる。炎症は血管壁を損傷させるのでむくみを引き起こす可能性大。老化促進物質のAGE(糖化最終生成物)は、血糖値の上下動が激しいほど作られやすいので、急激に血糖値を上げない食品を選んだり、食べ方に注意しよう。
3.運動をして筋力と血流をアップ!
血流、心肺機能、代謝、ホルモン分泌の低下は筋肉が大いに影響を及ぼしている。熱エネルギーを生み出し、200種ほどのホルモンを産生している筋肉は、誰しも年齢とともに衰えてしまう箇所。定期的に運動をすることで筋肉を鍛えれば血流は改善され、むくみにくい身体に変わっていく。変化がわかりやすいので鍛えがいも。
4.睡眠の質を改善することを心がけよう。
朝起きた時に身体のむくみを感じる人は、睡眠不足や睡眠そのものの質が関係している可能性が。睡眠中は細胞が生まれ変わり、疲労物質などを解消するもの。睡眠の質が悪いとそれらに必要なホルモンが分泌されにくく、血行不良も起こるので、老廃物が溜まり、むくみとなって現れる。質の良い睡眠がとれる方法を模索して。
5.日常の自分のむくみの変化にこまめに気づこう。
顔のシワやたるみを気にする人は多いけど、むくみは案外軽視しがち。とはいえ、病気のサインである可能性もあるので、日々のチェックはこまめに行いたい。ただ、筋肉や脂肪がある箇所は触れてもわかりにくいので、皮下にすぐ骨のある、頭や脛の内側、くるぶしの周り、皮膚の薄いまぶたなどで変化を確認しよう。
教えていただいたのは…
上符正志さん
うわぶ・まさし 銀座上符メディカルクリニック院長
抗加齢医学専門医。アンチエイジング先進国・米国の最新の治療と検査を提供。特に、副腎疲労がもたらす症状の改善に注力している。
松宮詩依さん
まつみや・としえ 東京皮膚科形成外科銀座院勤務
リハビリテーション科専門医、形成美容外科医。予防医学に精通し、リハビリ医療にも携わる中、骨や筋肉のアンチエイジングを提唱する。
『クロワッサン』996号より
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