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Vol.61 微熱がずっと続いています。病院では問題ないと言われたのですが…【40歳からのからだ塾WEB版】

発熱は、からだが本来持っている防御反応の一つ。その原因は、風邪、インフルエンザ、炎症性の病気など、さまざまなものが考えられます。

では、風邪でもないのに、37℃を少し超えるような微熱がずっと続いている。だるくて、頭もぼーっとする。病院で検査を受けたけれど、原因がよくわからない。風邪薬を飲んでも効かない……。こんなときは、どうしたらよいでしょう?
もしかすると、それは、ストレスによる心因性の発熱かもしれません。
心療内科医の伊藤克人さんに、発熱の仕組みや、ストレスによる発熱の対処法などについて聞きました。

文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子 図・坂本康子

自律神経を安定させる
『自律訓練法』がオススメ

心因性の発熱だった場合の対策としては、「ストレスを減らす、心身のリラクセーションにより自律神経の中枢を休ませる、などが有効です。それには、心の筋弛緩法とも呼ばれる『自律訓練法』(下記参照)を取り入れるとよいでしょう」と伊藤さん。

心因性の発熱が疑われ、微熱が続いてつらい場合には、心療内科を受診するのもよいそうです。ただ、自己診断は禁物で、重大な病気が隠れていないか、まず病院で検査を受けることが大切です。

『自律訓練法』は、無理に心を落ち着かせようとするものではなく、決まった手順に沿って行うことで、自然に力が抜けていき、ゆったりとした感覚が生じてきます。1人でも習得できるので、試してみましょう。

自律神経を安定させる心身のリラクセーション法『自律訓練法』

横になっても、椅子に座っても行える。
横になっても、椅子に座っても行える。

心身をリラックスさせることで、ストレスに対する心理生理的な調節機能の回復が見られます。重感と音感の2種類あり、やりやすい公式で行います。横になっても椅子に座っても行えます。

 基本姿勢をとり、軽く目を閉じた状態で3~4回呼吸をする。
 次に、呼吸を続けながら、下記の言語公式を心の中で繰り返し唱える。体の感覚に注意を向け、自然に「重たくなる・温かくなる」のを待つことが大切(無理に重たくしよう、温かくしようとしない)。
 ゆっくりと目を開け、両手で拳を握り、腕の曲げ伸ばしをしてから伸びをする。毎日2~3回(1回5~10分)。

〈重感公式〉
右手が重たい→左手が重たい→両手が重たい→両手両脚が重たい

〈音感公式 〉
右手が温かい→左手が温かい→両手が温かい→両手両脚が温かい

資料提供:伊藤克人


ご協力いただいた医師
伊藤克人さん 東急病院 健康管理センター所長・心療内科医長
いとう・かつひと●筑波大学医学専門学群卒業。心療内科医。専門は心身医学、産業医学、森田療法。産業医・労働衛生コンサルタントとしての活動実績も豊富。

※症状や治療法には個人差があります。必ず専門医にご相談ください。

ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期、まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法も試してみたい!

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