教授として忙しい日々を送る石渡さん。大豆の摂り方を聞いてみた。
「朝の定番は、豆乳ミルクティー、豆入りサラダ、パンです。茹で大豆や蒸し大豆は、フォークの背でつぶすと、ドレッシングやほかの野菜となじんでおいしく摂れるんです」
一方、昼食はゆっくり食べる時間がない。時には納豆のパックを開けてそのまま食べることもあるとか。
「さすがに、研究室で納豆を食べているとみんなに笑われます。でも、納豆にしかない独自の栄養成分を知れば納得してもらえると思います」
石渡さんがとくに注目しているのは次の4つだ。
・ナットウキナーゼ……ネバネバに含まれる酵素。血液をサラサラに。
・ビタミンK2……カルシウムの流出を抑え、骨の形成を高める。
・ポリアミン……抗炎症作用。細胞の老化を防ぐ。
・ポリグルタミン酸……ネバネバの主成分。アミノ酸の一つでカルシウムの吸収を促進する。
「納豆は血栓溶解作用があるといわれています。血栓は夜、作られるので、40代以降は“夜納豆”がおすすめです」
納豆の摂取量が多い人は、少ない人よりも心血管疾患で死亡するリスクが低下するという研究結果もあるという。また、納豆菌は腸内の乳酸菌を増やす効果があることもわかっている。