出血が止まりません、何が起きているか心配です。
撮影・森山祐子 イラストレーション・小迎裕美子、川野郁代 文・越川典子、青山貴子
慌てない、怖がらない。迷わない。出血の原因を見つけましょう。
本誌の連載「40歳からのからだ塾」がスタートした時、担当編集者Kは考えた。第1回のテーマは何がふさわしいのだろう、と。ふと思い出したのは、自分が更年期に入り、大量出血が3カ月続いた出来事だった。
なぜ出血が止まらないのか。
病院に行くべきかどうか。
重い病気だったら知りたくない。
保険を見直さなきゃ。
何かあったら、子どもを誰に託すか。
……頭の中で堂々巡り。「自分の身体」なのに何が起こっているのか理解できず、長く、不安な時間を過ごしたことが脳裏によみがえってきたのだ。
すぐさま、テーマを「出血が止まりません」に設定し、小迎裕美子さんにイラストをお願いしたところ、2枚のイラストが送られてきた。
1枚は、連載イラストの主人公・からだ子さんが、「情熱…光熱費に出血…色々、止まらないの。」とつぶやく画。思わずくすっと笑いつつ、目に飛び込んできたのが、もう1枚の画だった(上イラスト)。入浴中の小迎さんと、真っ赤に染まった(と書いてある)湯船。が〜んと衝撃を受けた。Kの場合、いくら出血が多くても、湯船が染まるほどではなかった。
小迎さんの身体に何があった??
……あれから2年。
不正出血といっても、その症状はいろいろありまして。
このテーマはクロワッサンオンラインで、上位につける人気の記事(参考URL)。あ〜、40代、50代は、出血に悩むお年ごろなのだ、とあらためて思い知り、夜用ナプキンを2枚重ねして仕事をするあなたや、ベッドを汚しそうで不安な夜を過ごすあなたに向けて、悩み、迷わないためのガイドを、更年期医療の第一人者、小山嵩夫さんにお願いした。同行した小迎さんは現在40代後半。更年期にさしかかり、「ちょうど今後のことを相談したかった」タイミングで、出血談議、始まりました。
越川典子さん(以下、越川) 小山さん監修の出血の記事、読者の中にも身につまされた人がいるようです。そんな不安にさいなまれることなく、慌てずに対処するために、今日はいろいろ教えてください。
小山嵩夫さん(以下、小山) 更年期世代は、量が多くても少なくても、何かしら不正出血の経験がありますからね。
小迎裕美子さん(以下、小迎) 私のまわりにも、とても多いですね。でも、一体それが、「不正出血」と呼ぶべきものかどうか、その判断ができない。
小山 正常な月経以外の性器からの出血を不正性器出血と言います。血の色は鮮やかな赤だったり、茶色かったり、量も多かったり、少なかったり。いつもと違う、今までにない、と感じる出血はすべて不正出血と思ってください。
越川 小迎さんの赤い湯船は、どう考えても不正出血。そこに至るまでの経緯はどんなふうだったのですか。
小迎 大きさ30cm、重さ3kgの子宮筋腫持ちだったんです。
小山 それは大変でしたね。
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