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心地よく眠れる部屋へ、すぐできる方法が知りたい。睡眠のスペシャリストに聞きました。

眠りの質をよくするためには、寝室の環境も非常に大事。理想の寝室に必要な条件を専門家の三橋美穂さんに教わりました。
  • 文・斎藤理子 イラストレーション・柿崎サラ
快眠セラピスト、睡眠環境プランナー 三橋美穂さん

眠りを多角的にとらえたアドバイスに定評があり、睡眠のスペシャリストとして多方面で活躍中の三橋美穂さん。質のよい眠りには、さまざまな要素がかかわっているが、寝室の環境を整えることも重要なポイントだという。
「寝室が快適だと朝までぐっすり眠れます。まず、温度と湿度をなるべく一定に保ちたい。部屋の空気をきれいにしておくのも大事ですね。散らかった部屋では脳が休まらないので、片づけておくことも快眠につながります」

そうした外的要素はもちろん、スムーズな眠りにつくためには、体内時計のリズムを整えるのが不可欠だと三橋さん。そのために注目したいのが時間に応じた光の質の調整なのだという。
「夜に気持ちよく寝付く秘訣は、朝に太陽の光を浴びることから始まるんです。起きてから寝るまでの光を上手にコントロールする方法を覚えて」

ちょっとした工夫で改善できる寝室環境の整え方。その具体策を解説してもらった。

寝室の温度・湿度を季節に応じた適切な状態にし、一定に保つ工夫を。

「よい眠りには、室温を安定させることが必要です。夏はエアコン、冬は暖房器具を上手に活用して、適切な室温をキープしましょう」と三橋さん。

熱帯夜が続く夏は、室温を28℃以下に保ち、熱中症対策を。このとき夏の快眠のために、エアコンの温度設定を2段階化する技がある。まず、就寝1時間前に寝室のエアコンを25℃にして部屋をしっかりと冷やしておく。眠り始めは体温が高く、それを下げるために汗をかくので部屋を涼しくしておいたほうが寝付きやすいためだ。さらに、布団に入る直前に室温設定を26〜28℃に変更すると、1時間くらいかけて徐々に室温が上がり、体温リズムに合わせた室温変化を作ることができる。
「扇風機を使う場合は、風が直接身体に当たらないようにしてください。首振り設定にして天井に向け、部屋の空気をゆっくりと動かすようにするといいですね。風速0.4mの微風で快適に眠れます。エアコンと併用すると体感温度が下がり、設定温度が高めでも心地よく感じます」

また、窓からの外気温の影響はかなり大きい。可能なら寝室は二重窓にすると年間を通して室温が安定しやすいが、夏なら遮熱カーテンを設置し終日閉めておいたり、窓の外によしずや植物のカーテンを設置するのも有効。冬にはそのカーテンを厚手で長いものに替えるといい。季節を問わず、湿気の影響を避けるため、ベッドは窓や壁から10cm以上離すこともポイントだ。
「ベッドが壁に密着していると、掛け布団が片方にずり落ちやすくなるので、その対策のためにも壁から離しておくといいですね」

冬特有の問題として、温かい場所と寒い場所の急激な温度変化が原因で死亡事故も起こるヒートショックに注意。
「布団の中は33℃くらいが快適だと感じるのですが、部屋は10℃だったり廊下は8℃だったりと、20℃以上の差があると危険です。睡眠にいいとされる冬の室温の理想は18℃以上。トイレや他の部屋との温度差も5℃以内にするようにしましょう」

寒さへのケアと同時に大切なのは乾燥対策。暖房を使用するなら、加湿も忘れずに。床からの冷気も侮れない。
冬は、床からの冷気をしっかり遮ると温かさが違ってきます。カーペットを敷けば、かなり遮断されますよ」

快眠のための室温と湿度を保つ、夏と冬のポイント。

【夏】
●室温を28℃以下に保つ。
●二重窓にする。
●窓の外で遮熱(よしずや緑のカーテンなどを利用)。
●遮熱カーテンを設置し日中も閉めておく。
●壁からベッドを離す。
●エアコンと扇風機を上手に活用。
●吸湿性と通気性のよい寝具を使う。

【冬】
●室温を18℃以上に保つ。
●二重窓にする。
●厚手で長めのカーテンを設置。
●窓からベッドを離す。
●カーペットを敷く。
●加湿しながら暖房をつける。
●保温性の高い寝具を使う。

うちわ並みの微風から風量8段階。20分ごとに風量が下がる「おやすみ運転」や「温度センサー」搭載。天井に向けた送風も可。DCモーター扇風機 ハイポジション扇 HEF-DC6000 2万8000円 ※編集部調べ(日立お客様相談センター TEL:0120-8802-28)
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