からだ

好きなお酒を好きなだけ飲んでも、痩せられる食べ方があった!

  • 撮影・岩本慶三、青木和義 スタイリング・高島聖子 文・一澤ひらり

たんぱく質、野菜、海藻……、肝臓が喜ぶものを食べよう。

お酒はおいしく飲むものだし、そのための肴。入手困難な蔵元の日本酒を賞味したり、芋の煮物に舌鼓を打ったり、シメのお茶漬けをさらさらっと……。酒飲みにとってある程度の糖質摂取は命の泉だ。ならば喜びの夜を楽しむために、一日の中で理性の働く時間帯にその準備をしようというのが、「飲みながら痩せる」大柳珠美さんの考え方。具体的にはどうすれば?
「夜に備えて朝と昼は主食の糖質を抜いて、カロリー過多の食事を控えるのが鉄則です。そしてお酒で疲れた肝臓が喜ぶ栄養を摂りましょう」

倉嶋さんとの対談でも、大柳さんが強調していたのはたんぱく質だ。
「お酒で酷使される肝臓を助けます。脱水でミネラルも失われますから、ミネラルを含むたんぱく質の魚介や豆腐や納豆などの大豆製品はぜひ摂ってください。魚缶なんて開けるだけですからね。ただ厚揚げや油揚げは油が酸化するので、避けたほうが賢明かも」

小腹が空いたら、鮭とばやするめ、焼き海苔などの乾物がおすすめ。ヘルシーで、噛めば噛むほど味わいが増して、ダイエットの心強い味方になる。
「糖質の少ないナッツやたんぱく源のチーズは量が多いと高カロリーになるので、食べ過ぎ、飲み過ぎが気になるときは控えめにしてください。大豆イソフラボンが豊富な蒸し大豆をつまむとか、とろろ昆布やところてんなどを食べれば食物繊維も摂れますよ」
肝機能を高めるといわれるアブラナ科の野菜も必須。キャベツ、ブロッコリー、小松菜、カリフラワー、芽キャベツ、大根、かぶ、白菜などなど。朝にジュースを作るとか、豆乳ベースでスムージーにすると手軽に摂れる。
「また、胡麻のセサミノール、カレー粉のクルクミンは肝臓の働きを助けるといわれています。お浸しに胡麻を振ったり、カレー風味のスープにしたり、ふだんから積極的に摂りたいですね」

とはいえアルコールで腸内環境はどうしても乱れてしまいがち。
「腸内環境を整えるためには善玉菌のエサになる食物繊維を摂ることが大切です。焼き海苔、もずくといった海藻やきのこ、こんにゃくが優秀ですね。低カロリー食品だからダイエットでは頼もしい助っ人になってくれます。それからお酒を飲むとバンバン出るのが活性酸素。身体を錆びつかせるのでシミやシワ、老化につながりやすいんです。女性は気をつけないといけませんね」
活性酸素除去のための抗酸化食材がカロテノイドやポリフェノールを含むトマトやブロッコリー、皮ごとのなす、パプリカ、レッドキャベツなどだ。
「抗酸化食品は野菜も含めて、“色の濃いもの”とイメージしておけば間違いないです。魚介なら鮭やいくら。きれいなオレンジ色のアスタキサンチンは最強です。どうしても糖質がほしくなったら冷凍ブルーベリーがおすすめ。ポリフェノールの塊なんですよ」

【主食】炭水化物抜きでもボリューム満点で、食物繊維たっぷり。

もやしのゆかり和え。ゆかりの塩分がちょうどいい塩梅。もやしはカルシウム、カリウム、葉酸などを含む栄養豊富なヘルシー食材。

刺身こんにゃく。青海苔入りで風味もよく低カロリー。水溶性食物繊維で主成分のグルコマンナンが膨張するので、腹持ちはバツグン。

レッドキャベツの千切りの酢漬け。ビニール袋に千切りキャベツと酢、藻塩少々を入れてもんでおくだけ。活性酸素を除去する抗酸化作用が。

もずくのそうめん風。もずくには食物繊維のフコイダンやミネラルが含まれ、血糖値の上昇を緩やかにして、肌の保湿力も高める。

きのこたっぷり汁。ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なきのこ。ぶなしめじに含まれるオルニチンはアルコールの分解を助ける。

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