Vol.9 口が渇いてしかたありません。【40歳からのからだ塾WEB版】
女性に多い自己免疫疾患、「シェーグレン症候群」でも口は渇く
口以外にも、目など全身が乾燥する、関節が痛い、だるいなどの症状がある人は、6のシェーグレン症候群の可能性があります。
シェーグレン症候群は、免疫の異常によって起こる自己免疫疾患(膠原病)の一つで、唾液腺や涙腺の機能が低下し、唾液や涙が出にくくなる病気です。関節痛やリング状の皮疹が出る方もいます。
特徴的なのは、この疾患が1対14ぐらいの比率で女性に圧倒的に多いということ。40代〜60歳代の女性に多くみられ、発症のピークは、産後1年後と50歳代。また、関節リウマチの患者さんの約20%にシェーグレン症候群が発症するといわれています。
シェーグレン症候群の原因は、まだはっきりとわかってはいませんが、
●遺伝的要因
●ウイルス感染など外的要因
●女性に多いことから女性ホルモン(エストロゲン)の低下
などが関係していると考えられています。
初診に適した診療科は、内科や膠原病専門外来です。
シェーグレン症候群は、複数の検査をして診断されます。
(1)口の検査で唾液の分泌量低下がある、(2)目の検査で涙の分泌量低下がある、(3)血液検査で自己抗体が陽性、(4)唾液腺や涙腺の組織を採取する検査で陽性といった4項目のうち、2項目以上が陽性(異常)なら診断がつきます。
治療は、目や口の乾燥症状を和らげる対処療法が中心になります。