代謝を上げる体作りは、たくさん食べなきゃ痩せられない!
撮影・黒澤義教、岩本慶三 スタイリング・高島聖子 文・一澤ひらり
ボディワーカー、森拓郎さんのアドバイスを元に「食べるダイエット」を実践したローフードマイスターの志村双葉さん。1カ月が過ぎて、見事にウエスト4㎝減のサイズダウンを叶え、森さんと再会しました。
森 スッキリされましたよね。
志村 ありがとうございます。最初は習慣がなかったので、朝ごはんを食べるのがつらかったです。毎日あったお通じもなくなってお腹が張って……。でも1週間で排泄のリズムが戻ってきたし、朝にお腹が空くという感覚がよみがえってきて、体が変わってきたんだなって思いましたね。
森 消化が楽になって、朝お腹が空くというのは、胃や腸の力が強くなってきた証拠ですね。胃腸も筋肉なので、そこに適度な負荷をかけない食生活を送るというのは、ふだん歩かないとか、運動しないというのと同じなんです。
志村 ローフードはバランスが崩れた生活をしてきた人には胃腸を整えて、マイナスからゼロに戻す力はあると思うんです。ただそこから先、内臓の筋肉を鍛える力はあるのか? これは今後の課題ですね。私の場合は夕食が早くて、朝昼兼用の食事と夕食の1日2食でしたが、それは大丈夫ですか?
森 2食で3食と同じ栄養が摂れるのかというとけっこう厳しいのですが、無理に3食食べるよりは長く続くものをやったほうがいいと思います。それよりも夕食から朝食までの時間が、12時間以上開くのは理想的ですよね。
志村 結局はこれまで日本人が普通に食べてきたものがいいって、当たり前のことに気づかされました。菜食を意識して実践していると、たんぱく質が足りないだろうとわかってはいたんです。ただ打つ手がわからなかったのが、滞りにつながったのかなと。
森 なぜかいまの多くの人たちは野菜をたくさん食べれば健康になるって思い過ぎてしまって、たんぱく源になる主菜の割合を減らしてしまうんです。
志村 女性が年齢を重ねるとだんだんお肉は消化が大変になり、健康のために野菜を食べなきゃ!ってなってくるんです。でもそれが悪循環で、さらに腸の蠕動運動力を弱めて食が細くなり、体力がなくなって老化が進むとしたら、改善しないといけませんよね。野菜を食べる場合も、必要量のたんぱく質を摂ることが重要と知ったことは大きな収穫でした。それに運動不足だったので、ウォーキングを始められたこともうれしかったです。
森 1カ月続けてみてどうでしたか?
志村 いままでよりたくさん食べたのに、体重も減ってサイズダウンしたことが、大きな驚きでした。こんなに食べても痩せられるなんて!
森 志村さんは体の声をよく聞いていて、自分に合う合わないを調整されているのがよかったんだと思います。
志村 今回の挑戦は、日本の風土に根づいたローフード、という私の考える理想形に、トライさせてもらった気がしました。このまま続けていけば、新しい可能性が拓けるように思います。
志村さんが実際に食べていたメニューはこれ!
【夜】主菜はたんぱく質メイン、小鉢はバラエティ豊かに。
1日目の主菜は鯖の塩焼き。副菜に切り干し大根の煮物、柚子大根、サラダ、納豆。玄米半膳に味噌汁。
たら、牡蠣、海老を入れた野菜たっぷりの鍋、ひじきのサラダ、納豆。お腹がいっぱいで、ごはんは食べず。
朝&昼 外食が多いけれど、栄養素をしっかりチェック。
出先のカフェでランチ。サーモンとアボカドのライ麦ブレッドのオープンサンドにコーヒー。ワンプレートで栄養満点。
目玉焼き定食風に。目玉焼き2個、じゃがいもとわかめの味噌汁、玄米は半膳の80gがちょうど食べやすい量。
イギリス式カフェでランチ。卵白のオムレツ、アボカド、コーングリッツのグルテンフリーパンなど。たんぱく質豊富。
出張先(群馬県)のカフェでランチ。酵素玄米おにぎり、マクロビのお惣菜盛り合わせ、味噌汁。栄養バランスよし。
『クロワッサン』941号より
●志村双葉さん ローフードマイスター/Futaba’s Kitchen主宰。楽しく学べるローフードの教室やローチョコレートの販売も。著書に『BeautyRaw Sweets やせるお菓子』(永岡書店)。
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