からだ

量はそのまま「脂質」を減らす!
無理なく続けられるダイエットの極意。

こってりした洋食よりあっさりした和食が好き。でも、ごはんが好きで量を減らすのがけっこうツラい。そんな人はごはんの量は適量のままで脂質オフの食事を。

 

今回は、主食を減らすことなく適度に脂質を控えることで減量を目指すダイエットを紹介します。ごはんのバランスはタンパク質、脂質、糖質のバランスは20:20:60のイメージ。

主食の量はごはんにして150g とごはん好きな人も満足感を得られる量。白米ではなく雑穀ごはん、食パンではなくバゲットなどを取り入れれば、噛み応えが増し、満足感もひとしおです。

脂質を抑えるコツはまず主菜の分量を手のひら大、もしくはトランプ1枚分くらいにおさめること。食材はバラ肉やひき肉よりヒレやももなど低脂肪の部位を選び、1日に使う調理油は大さじ1にとどめましょう。基本的に自炊で工夫すれば、無理なく確実にダイエット効果が得られるはず。

 

外食する際、第1選択はやっぱり和食。

外食で脂質オフを実践するならシンプルな調理法の和食が最もおすすめ。とくに、魚介や野菜、豆腐など低脂肪食材をさっと加熱していただく鍋などはパーフェクトメニューだ。

寿司もおすすめ。ただしネタ選びには注意が必要だ。脂の多いサバ、イワシなどの青魚、大トロ、サーモンなどは避けたほうが無難。寿司1貫のごはんを20gとして、食べられる限度は7貫までなのでネタ選びは慎重に。ブリ、サバなど青魚の定食は切り身半分にしよう。

野菜がたっぷりの鍋は脂質オフ食の優等生。具は低脂質の魚介で。

野菜がたっぷりの鍋は脂質オフ食の優等生。具は低脂質の魚介で。


 

脂質オフ食で満足感を得る、3つのテクニック。

出汁を活用する技

油と砂糖を口にすると、脳が快感を感じると言われている。油+砂糖=ケーキを食べて幸福感に包まれるのはこのため。もうひとつ脳が快感を覚える要素が、出汁のうま味。カツオ、昆布、しいたけなどの出汁を活用して脳を満足させよう。

右上から時計回りに)輪切り切干大根と干海老と豚肉の煮物、ミニトマトのローズマリー風味マリネ、きびごはん、菜の花としらすの柚子胡椒びたし

右上から時計回りに)輪切り切干大根と干海老と豚肉の煮物、ミニトマトのローズマリー風味マリネ、きびごはん、菜の花としらすの柚子胡椒びたし


きびごはん 160g 
菜の花としらすの柚子胡椒びたし 
菜の花は茹でて5㎝長さに切る。しらすとともに、柚子胡椒、出汁、うすくちしょうゆを合わせたものと和える。
ミニトマトのローズマリー風味マリネ 
ミニトマトとローズマリーをワインビネガー、オリーブオイル、塩、黒こしょうを合わせたマリネ液に漬ける。輪切り切干大根と干海老、豚肉の煮物材料(1人分) 豚もも薄切り肉60g 酒大さじ1 輪切り切干大根20g 干海老10g 鷹の爪½本 酢大さじ1 オイスターソース小さじ1 
作り方 
1.豚肉は半分に切って酒をよく揉みこむ。干海老は粗めのみじん切りにする。
2.切干大根と干海老は水1カップにつけて戻す。鍋に戻し汁ごと入れ、鷹の爪、酢、オイスターソースを加えて火にかけ弱火で10分ほど煮る。
3.仕上げに豚肉を入れて菜箸でほぐし、豚肉に火が通ったらすぐに火からおろす。

 

食感を活用する技

片栗粉でとろみをつける。パン粉を食材の表面にまぶしてカリッと焼きあげる。変化に富んだ食感の楽しさも、少量で食欲を満足させる大事な条件。とくにパサつきがちな低脂質食材に、食感を増すひと工夫をするとしないでは大違い。

右上から時計回り)にんじんと昆布の山椒炒め、鶏むね肉のロール柚子風味のほうれん草あん、はと麦ごはん、焼きのこの梅和え

右上から時計回り)にんじんと昆布の山椒炒め、鶏むね肉のロール柚子風味のほうれん草あん、はと麦ごはん、焼きのこの梅和え


はと麦ごはん 160g 
焼きのこの梅和え 
エリンギは長さを半分に切り縦に割く。しいたけは1㎝幅に切る。焼き網で焼いて、叩いた梅干し、みりん、ちぎった青じそと和える。
にんじんと昆布の山椒炒め 
にんじん千切りと切り昆布をオリーブオイルで炒め、塩、粉山椒で調味する。
鶏むね肉のロール 柚子風味のほうれん草あん 
材料(1人分) 鶏ロール[鶏むね肉(皮なし)1枚 酒小さじ1 塩小さじ⅓] あん[ほうれん草(茹でてみじん切り)2株
柚子皮適量 出汁1カップ しょうゆ小さじ1 酒小さじ1 片栗粉大さじ1+水大さじ1]
作り方 
1.鶏むね肉は観音開きにして酒、塩をまぶす。ラップの上にのせ、巻き寿司の要領で巻いて、3カ所ほど輪ゴムで留める。
2.200Wの電子レンジで8~10分ほど加熱し、ラップごと1.5㎝厚さに切る。
3.鍋に出汁、しょうゆ、酒を入れて火にかけ、煮立ったらほうれん草、柚子皮を入れる。水溶き片栗粉を回しかけ、とろみがついてから1分加熱し火を止める。器にあんを入れ、2の半量をのせる。

 

豆乳を活用する技

まろやかなクリーム味が好きという女性は多い。ただし、生クリームには脂質が約半分含まれていて少量でかなりのカロリー量。そこで代替食として取り入れたいのが豆乳だ。穀類やコーンスターチでとろみをつければ濃厚なクリーム味に。

(右上から時計回り)全粒粉バゲット、牡蠣と長ネギとターサイの豆乳グラタン、きぬさやとカブと明太子のサラダ

(右上から時計回り)全粒粉バゲット、牡蠣と長ネギとターサイの豆乳グラタン、きぬさやとカブと明太子のサラダ


全粒粉バゲット 60g 
きぬさやとカブ、明太子のサラダ
きぬさやは筋を取って茹でる。カブは半月の薄切りにして塩少々で揉み、しんなりさせる。ボウルに入れ、皮を除いた明太子、酢、オリーブオイル、黒こしょうを合わせたもので和える。
牡蠣と長ネギ、ターサイの豆乳グラタン
材料(1人分) 牡蠣(大)4個 長ネギ(4㎝長さに切る)½本 ターサイ(4㎝長さに切る)4本 赤パプリカ(薄切り)¹⁄₁₀個調整豆乳1カップ 昆布茶小さじ1 塩小さじ⅓ コーンスターチ小さじ2 A[パン粉大さじ2 粉チーズ大さじ1]
作り方 
1.フライパンに長ネギ、ターサイ、パプリカを入れ、焼き色がつくまで焼く。
2.ボウルに調製豆乳、昆布茶、塩、コーンスターチを入れよく混ぜる。
3.フライパンに2、牡蠣を入れて中火にかける。とろみがついてきたらさらに2分ほど加熱を続け火を止める。
4.耐熱容器に3、1を入れ、合わせたAを振りかける。予熱したトースターか、オーブンで焼き色がつくまで焼く。

 

『クロワッサン』917号(2016年1月25日号)より

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