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毎日の食事で炭水化物をどう効果的に摂るか?ーー炭水化物との上手な付き合い方

ダイエットの敵とみなされ、とかく悪者にされがちな炭水化物。でも、本当は脳と体のために必要不可欠なもの。だから上手な付き合い方を知りたい!栄養学者の笠岡誠一さんに教わります。

イラストレーション・John Danon 文・黒澤 彩 構成・中條裕子

和定食を思い浮かべて食事を整える

毎日の食事で炭水化物をどう効果的に摂るか?ーー炭水化物との上手な付き合い方

⚫︎副菜
主食と主菜だけでは不足しがちなビタミン、ミネラル、食物繊維を補うイメージ。青菜のおひたし、漬物などの野菜が基本。

⚫︎主菜
主食では補いきれない栄養素であるたんぱく質を摂るための、肉や魚のおかず。麺類なら、卵をトッピングするなどしたい。

⚫︎副副菜
副菜、主菜、汁、主食を基本に、果物などを少しプラスすれば、満足度も高くなり、間食で甘いものを欲しなくなるという利点も。

⚫︎主食
主に炭水化物を摂るために必ず食べる。麺類、パンなどお米以外が主食になるときでも、常に和定食のバランスを意識しよう。

⚫︎汁
水分補給に加え、主食だけでは不足するビタミン、ミネラル、食物繊維を補う目的も。副菜とともに食材のバリエーションを広げる。

炭水化物を多すぎず少なすぎず摂るために笠岡さんがおすすめするのが、和定食をイメージした食事だ。

「炭水化物、たんぱく質、脂質という三大栄養素のうち、一日の食事量のなかで理想とされる炭水化物の割合は50〜65%。このバランスを実現しつつ、ビタミンやミネラルも補える食事が、ごはんと味噌汁、メインの肉魚、野菜の副菜、果物の和定食なのです」

たんぱく質などほかの栄養もしっかり摂れるので、炭水化物だけが過多になる心配がない。

「この要素さえ取り入れられれば、外食時や和食以外のメニューにも応用できます。たとえば牛丼1品だけ注文するのではなく、牛皿定食にして小鉢を足せば理想的。焼きそばなら具材に主菜代わりの肉や卵と、副菜のキャベツなど野菜を入れ、スープを添えればOKといった具合です」

冷ますだけ!ご飯が腸内環境の味方に

毎日の食事で炭水化物をどう効果的に摂るか?ーー炭水化物との上手な付き合い方

⚫︎加熱前のでんぷん

ブドウ糖がしっかり結びついている状態。生では食べられない。

⚫︎加熱後のでんぷん

加熱によって、ブドウ糖の結合がほどけて消化吸収しやすくなる。

⚫︎冷ましたでんぷん

消化されずに大腸まで届く“レジスタントスターチ”に変わる!

毎日の食事に取り入れたい炭水化物の食べ方。もう一つが「ご飯を冷ますこと」だ。

「炊き立てのご飯に含まれるでんぷんは、ブドウ糖の結合がほどけて消化吸収されやすい状態になっています。それを一度冷ますと、一度ほどけたブドウ糖がまた結びついて消化されにくいでんぷんとなり、大腸まで届いて腸内細菌の餌となる。これが難消化性でんぷんであるレジスタントスターチ。冷ますだけで食物繊維量を増やせる、手軽な方法です」

お弁当やおにぎりはもちろん、冷凍後に電子レンジで温め直したご飯にも一定量のレジスタントスターチが残っているというから、たくさん炊いて冷凍しておくのも一案かもしれない。糖質がゆっくり吸収されるため、血糖値が急上昇、急降下しにくくなるというメリットも。

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