「AGEを作らない食事を心がけ、月に1度はプチ断食」、料理家の井澤由美子さんが太らない理由。
撮影・小川朋央 文・長谷川未緒
“AGE(終末糖化産物)を作らない食生活とプチ断食で体の巡りを保ちます。”
試作をくり返し、夜中まで食べ続ける日も多い料理家の井澤由美子さん。ふだんはAGEを作らない食事を心がけているそう。AGEとは体内のタンパク質が酸化したり糖化したりすることでできる物質で、肥満や老化を促進することがわかっている。
「AGEは焼き色や焦げがつく調理法で多く生成されるため、焼いたり揚げたりするよりも、煮る、茹でる、蒸す調理法のほうがよりベター。また、酢やレモンもよく使います。糖とタンパク質の結合を起こりにくくしてくれるからです。唐揚げとか香ばしく焼いたステーキも大好きなので、食べるときは、レモンやスダチを搾ったり、切り干し大根、きのこ、生姜、玉ねぎなどの酢漬けを添えるなど、工夫をしています」
胃を休めるため、ひと月に1回はプチ断食も。16時間の食事を控えるだけの16時間断食で、1日半〜2日ほど、食事代わりにモリンガパウダー入りのりんごジュースで過ごす。睡眠時間も入るので、そう大変ではないと語る。
「食べるものや食べ方に少し気を配るだけで、心身を健やかに保てるのが食養生。無理なく続けられ、自分に合った食生活が大切です」
[レモンとビネガー]
チキンのレモン蒸し
鶏もも唐揚げ用300gをポリ袋に入れ、塩小さじ1をまぶし、レモンスライス3枚とレモン果汁1/2個分を入れて揉み込む。
玉ねぎ1個を1cm幅に切ってフライパンに敷き、鶏肉をレモンごとのせる。水100㎖、オリーブオイル小さじ1、酢大さじ2を加え、蓋をして7〜8分加熱。器に盛り、クレソンなどを添える。
「濁り酢は、普通の酢とは違うスイッチを押すので」痩身にも効果的、と井澤さん。酢に旨みを加える昆布と抗酸化作用のあるクコの実を漬け、納豆や肉じゃが、炒め物の仕上げに加えている。
[モリンガパウダー]
断食のお供はすりおろしりんごにモリンガパウダー、レモン汁を加えたもの。モリンガは鉄分やカルシウムが豊富で、抗酸化作用もある植物。
『クロワッサン』1121号より