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動悸やだるさ、寒がり…その不調の原因は自律神経の乱れかもしれません。

〝何となく不調〟が起きやすい更年期以降。
女性の体の中では何が起きている? 原因と対策を内科医の常喜眞理さんに聞いた。

イラストレーション・浅妻健司 文・小沢緑子

自律神経の乱れ

動悸やだるさ、寒がり…その不調の原因は自律神経の乱れかもしれません。

不快な症状

□ 頭痛を感じることが増えた
□ わけもなく動悸がする
□ 朝からだるく、やる気が起きない
□ のどが詰まる感じがする
□ 少し食べ過ぎると胃もたれがする
□ 寒がりになった

動悸やだるさ、寒がり…その不調の原因は自律神経の乱れかもしれません。

ホルモンや気温など外的環境の変化も影響。

頭痛、胃もたれ、だるさ、のどのつまり、冷えやほてりなど、日常的に症状を感じているがわざわざ病院に行くほどではない。あるいは気になって検査はしたが特に異常はなく、ホッとする一方、もやもやした気持ちが残る。

「その最たるものが自律神経の乱れによる不調ではないでしょうか。体質もありますが、精神的なストレス、ホルモンの変化、気温など外的環境の変化によっても生じます」

自律神経は、内臓、血圧、体温、呼吸など、生きるために必須な臓器や機能の働きを司る。交感神経と副交感神経が体を正常に保つために働くが、「両者のバランスが崩れると症状が出現。体のあちこちに現れるのは、自律神経が全身の機能の調整を行っているからです」。

体調に合わせて生活スタイルを工夫し、自律神経の働きを整えていくことが改善の方法。

「好きな飲み物を飲んでティーブレイク、香りをかいでリラックスすることは、気軽に副交感神経を高めるのでおすすめしています」

【要注意!】橋本病

疲れやだるさ、むくみ、寒がり、かすれ声など、自律神経や更年期の症状と重なるため間違えやすいが、甲状腺の病気〈橋本病〉の可能性も。中高年の女性に多いが、血液検査でわかるので、気になる場合は受診を。

40代、50代は心も体も寛容性がなくなっている。気になる症状が2週間以上続いたら、迷わず受診を。

動悸やだるさ、寒がり…その不調の原因は自律神経の乱れかもしれません。

病気というほどではないけれど、日常的に小さな不快、不調な症状が目に見えて増えていく更年期以降。

「20代、30代と年齢が上がるにつれ、体の回復を促す成長ホルモンの分泌が低下していきます。さらに、更年期になると追い打ちをかけるように、女性ホルモンの分泌が激減。次第にムリが利かない体になってきますし、不定愁訴と呼ばれるさまざまな不快な症状が起こりやすくなります」と、女性の体の健康を守る“家庭医”として提言も行う、内科医の常喜眞理さん。

閉経を迎える50代になると、今度は“加齢”の影響も大きくなる。

「加齢で体や脳が老化し始めると、外部からくる変化や刺激に素早く対応する体の『寛容力』も次第に失われていきます。若い頃は放っておいてもおさまった症状も体が耐えられなくなり、症状が頻繁に起こったり長引いたりするようになるのです」

ただし、加齢による体の変化を否定的にとらえる必要はない。

「遅かれ早かれ、誰にでも加齢による老化は訪れます。その変化を慌てず恐れず受け止めて、体の次のモードに向けて備えていけばいいのですから」

対策は、どんな不調も生活習慣を整えるためにバランスのいい食事、適度な運動、充分な睡眠をとることが基本。

「ただ、小さな不調といっても2週間以上症状が続く場合は、クリニックを一度受診を。症状によっては検査をしたり、長引かせないように薬などを使って対処していくことができます」

  • 常喜眞理

    常喜眞理 さん (じょうき・まり)

    「常喜医院」院長

    内科、皮膚科の診療のほか、慈恵医大新橋健診センター診療医長、産業医として活躍。著書に『オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』等。

『クロワッサン』1104号より

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