「家事は無意識のうちに細かく段取りを組んだり、予定外のことにも柔軟に対応したりと、脳をマルチに活動させる作業。さらに脳の一部分ではなく、全体にそれぞれ位置する各『脳番地』を連携させるため、家事を楽しみながらしている人は何歳になっても脳が活発に働き、元気で若々しい。結果的に認知症予防につながります」と、脳内科医の加藤俊徳さん。
脳番地とは脳内で同じような機能をもつ神経細胞同士の集合体で、主に8つの系統に分かれる。たとえば料理なら下図のように全方位的に効果を発揮。
「ただ、同じ家事でもマンネリ化していつも同じやり方、手順で行っていたり、あるいは義務感だけでイヤイヤ、手抜きをしながら惰性で行っていると、せっかくの家事の効果が得られません」
認知症対策のために家事で脳を刺激したいなら、やり方を少し変えて「脳番地を意識」した方法を取り入れると日常的に無理なく予防ができる。
「40代後半から体も脳も老化の方向に進みますが、脳も刺激を与えれば一生成長し続けます。脳番地は8つともまんべんなく鍛えるのが一番ですが、人それぞれ脳の使い方にクセや偏りがあります。自分の弱い脳番地を知り、そこから強化するのもいい方法です」
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