極上酢が持つ旨味を生かす。毎日が減塩、飯尾醸造一家の食卓。
撮影・福森クニヒロ
3回に分けて酢を活用。牛肉とキャベツのビネガー炒め。
「若いお客さんに出したら、おいしいおいしいとペロッと食べてしまいました。さっぱりしているのでいくらでもいけるんでしょうね。牛肉の下味、キャベツを蒸し炒めするとき、両方を合わせるときの3回に分けて酢を使います」
具材を別々に炒めてから合わせるので、ホットサラダのよう。
「キャベツに火を通しすぎないのがコツです。酢に火が通っているので、酸っぱいわけではなく、旨味と風味だけが残る感じで、我が家の定番です」
【材料(4人分)】
キャベツ(細めのざく切り)1/2個
富士酢プレミアム 大さじ2
料理酒 大さじ1
牛肉(切り落とし)250g
肉の下味用調味料
富士酢プレミアム 大さじ2
濃口醤油 大さじ1
オイスターソース 大さじ1
ごま油 大さじ1
黒胡椒 大さじ1
片栗粉 大さじ1(同量の水で溶く)
【作り方】
1.一口大に切った牛肉を、下味用調味料であえて10分程度なじませる。
2.フライパンに油大さじ1(分量外)を熱し、キャベツを入れ、酢大さじ1、料理酒を加えて蓋をし、途中かき混ぜながらキャベツがしんなりするまで蒸し炒めし、ボウルに取り出す。
3.同じフライパンをさっと洗い、油大さじ1(分量外)を熱し、1の牛肉を炒める。牛肉に火が通ったら、2のキャベツが入ったボウルに加えてさっとあえる。仕上げに酢大さじ1を回し入れて出来上がり。
どんな料理にも、「出し酢」をかける。
食卓で醤油をかけるのは、当たり前。特に、焼き魚や蒸し茄子の場合は……。
「それがうちでは、ほとんどかけないんです。添えたいのは風味で、塩分ではないはず。焼き魚には多少、塩をしていますし。“出し酢”を常に用意しているので、それを小皿に入れて出します」
飯尾醸造、最高級の酢「富士酢プレミアム」はこんなときこそぴったり。
「鰹節と昆布だけでは少し物足りない。そこで干し貝柱をプラス。塩分も少々あるので、これで味が調います」
【材料(作りやすい分量)】
富士酢プレミアム 900ml
昆布 7g
鰹節 40g
干し貝柱 13g
酢と4種の野菜を混ぜた特製「酢漬物」が定番。
飯尾家は漬物も基本、酢漬け。
「味が染みやすいよう、きゅうりは皮をむいてから、ほかの野菜はそのまま半分に切ってそれぞれ違う酢と合わせます。新生姜はスプーンで皮をこそげ落とし、10分ほど茹でて、かぶるくらいの『手巻きすし酢』に漬けます」
「富士手巻きすし酢」は米酢のほかに塩、「富士すし酢」には、塩、粗糖、はちみつ、「富士すのもの酢」には、白たまり、本みりん、粗糖、鰹節、昆布などが入っている。いずれも飯尾醸造の製品。
【材料(作りやすい分量)】
茗荷15個
富士すし酢110ml
茄子3本
富士酢プレミアム130ml
昆布10g
きゅうり3本
富士すのもの酢100ml
「ビネガードリンク」は 一日中欠かせない。
「玄米黒酢」と「紅芋酢」は料理だけでなく、ドリンクとして飲むのもおすすめ。特に紅芋酢の炭酸割りは、朝に、風呂上がりに、食中にと、ノンアルコールカクテルの感覚で万能に活躍。
「紅芋酢は高血圧やコレステロール値を抑える効果が実証されていて、会社では皆が毎日飲んでいるんですよ」
黒酢バナナシロップ×アーモンドミルク
【黒酢バナナシロップの材料(作りやすい分量)】
玄米黒酢400ml
黒糖250g
バナナ180g
1週間くらい漬けて、バナナは取り出す。ヨーグルトと食べるとおいしい。シロップ大さじ1に、100mlのアーモンドミルクを、2層になるようゆっくり注ぐ。
紅芋酢×炭酸水
【材料(2人分)】
紅芋酢大さじ2
炭酸水300ml
はちみつ(好みで)大さじ2〜3
『クロワッサン』1076号より