股関節前の筋肉をほぐして歩幅アップ、腸腰筋のストレッチ。
撮影/角戸菜摘 文/石飛カノ モデル/原 歩美 ヘアメイク/村田真弓 スタイリング/高島聖子
【腸腰筋】股関節前側の筋肉をほぐし、骨盤を前に出す練習。
姿勢のタイプにかかわらず、万人に有効な歩幅を広げるストレッチメソッド。
まずは腸腰筋(ちょうようきん)のストレッチから。腸腰筋は股関節の前側、背骨と太ももの骨をつなぐ、大きな歩幅で歩くための重要なインナーマッスル。
「この筋肉の柔軟性が低いと、歩くときに骨盤を前に移動させにくくなります。足だけは前に出すものの腰が引けた歩き方になったり、体幹をしっかり使えない歩き方になり、歩幅の低下の原因に」
ポイントは台に乗せた脚から骨盤を前側に移動させていくこと。こうすることで、後ろの脚の股関節から太ももの前側の筋肉がストレッチされます。
歩いて公園に行き、その場でストレッチをしてまた歩いて帰ってくるという想定。行きと帰りでは歩幅の広さに変化があるかも。
(A)背すじはまっすぐにキープする。
(B)股関節の前側のラインが弓なりになるイメージ。
(C)台に乗せた膝の角度は直角。
(D)骨盤と脚を同時に前方に移動。
(E)前足にしっかり体重を乗せる。
公園のやや高い縁石などに片足を乗せる。このとき、膝の角度が90度になるように。つま先は正面、両手は腰に。そのまま、骨盤を前に押し出すように前方に出して体重を乗せて10秒キープ。逆足も。
胸椎を伸展させて胸を張るのが基本姿勢。背中を丸めてはいけません。
後ろ足のつま先が外に向くと、カラダが開いて腸腰筋が伸びません。
【歩幅65.1cmってどれくらい?】
利用者がいないのを確認のうえ、 点字ブロックで歩幅をチェック。
駅や歩道、横断歩道の前などにある点字ブロックの一片は、ほぼ30cm。2枚重なっている部分をまたげば、およその歩幅の目安になります。
つま先の先端がブロックの手前の一辺に触れるようにして立ち、ふだん歩きの要領で一歩踏み出してみましょう。
踏み出した足の母指球(親指の付け根の膨らんだ部分)が2枚目のブロックの遠い側の一辺に届いたら、歩幅は65.1cm。
畳の長い辺に沿って3歩歩き、 最後に足がどこに着くかをチェック。
家の中で歩幅の目安となるのは畳。地域や住居環境によってサイズが変わるので、上の例を参考に。
長い一辺に沿って3歩歩いたとき、最後に足がどこにあるかで歩幅を測ります。
3歩の合計は195.3cm。一番サイズが大きい関西間の場合、3歩目の足のつま先が畳からややはみ出す。中京間では土踏まず、関東間ではかかとの一部が畳のラインに着く。団地間は3歩で軽々踏み越えるイメージ。
衣装協力
ブラトップ¥4,900 タイツ¥8,600 ウォーキングシューズ¥9,900 (以上ニューバランス/ニューバランス ジャパン TEL.0120-850-997)
『Dr.クロワッサン 歩幅65.1cmで、腰痛しらず。』(2019年3月5日発行)より。