東洋医学研究者、薄井理恵さんのスーパーフードの取り入れ方。
撮影・三東サイ 文・斎藤理子
習慣化することが大事。常備菜で日々の食事に取り入れます。
医食同源を謳う東洋医学では、スーパーフードは昔から取り入れられてきた食材だと薄井理恵さん。
「長年セルフケアの啓発活動をしてきた経験上、どんなに体に良い食材でも、習慣化して続けなくては効果が出ません。そのためには、簡単でおいしい食べ方にする、複数のスーパーフードを一度に摂れるようにする、アレンジができ味変が楽しめる、という3つのポイントが必要なんです」
ここで紹介する薄井さんの日常食は、どれも3つのポイントを押さえている。ツボ押しや呼吸法などのセルフケアで、五臓六腑を整えるベースの体作りをすることも、スーパーフードを効率よく吸収するために大切だという。
「バランスの悪い食事をしてしまったら、翌日は意識してスーパーフードを取り入れるのも大事です」
カカオニブ入りココナッツクッキー。 グルテンフリーでさらに軽やか。
仕事中のリフレッシュの際にはスイーツをよくつまむという薄井さん。東洋医学的には、甘味は脾の働きを調整する作用があるのだそう。
「ココナッツクッキーをよく食べます。材料は、ココナッツシュレッドかロング80g、卵白1個分、てんさい糖50gだけ。カカオニブは適宜入れてください。小麦粉を使わないのでグルテンフリーです」。
材料を混ぜてオーブントレイに広げて焼くだけで、体に良いスイーツが完成する。
ゴジベリーは生蜂蜜につけて常備。 相乗効果で、 さらにパワーアップ。
毎日食べるヨーグルトは自家製。同じ種で10年以上作っているそう。
「眼精疲労や腎を補う効果があるゴジベリーは、殺菌効果が高い生蜂蜜をベースにしたシロップに漬けて常備しています」。
水400mlにてんさい糖100gを煮溶かし、粗熱が取れたらゴジベリー100gと生蜂蜜100g、レモン汁適量を混ぜ、瓶に詰めて保存。
「滋養作用とダイエット効果もあるチアシード、たっぷりのフルーツとともにヨーグルトにかけていただきます」
ヘンプシードとココナッツオイルのドレッシングをベースに味変。
ドレッシングは、ヘンプシード大さじ1、ココナッツオイル大さじ3、酢とすりおろし玉ねぎ各大さじ1、すりおろしたニンニクと生姜各小さじ1、生蜂蜜と塩こしょう各適量を混ぜて。
「味噌やマヨネーズ、コチュジャンを加えて、和風、洋風、韓国風にアレンジします」。
よく作るのは、ローストビーフと温野菜を盛り合わせたもの。
「気血を補う牛肉は、ヘンプシードと一緒に食べることで滋養作用を高めることができます。彩り良い温野菜で陰陽五行のバランスが整います」
『クロワッサン』1051号より