からだ

朝昼晩、頭のツボを刺激して1日を快適に。

日常生活で起こりがちな不調によく効く頭のツボを、鍼灸師の柳本真弓さんに教わりました。
  • イラストレーション・中島陽子 文・長谷川未緒

頭のツボを刺激して、一日を快適に。

ツボは全身にあるが、中でも顔と頭部には万能なツボが数多くある。

「頭部は手足と違って目で確認しづらいのですが、触ってみて少し尖ったところや、くぼんでいたり、ぶよっとむくんでいたりするところがツボのポイントになります」

朝はすっきりとした目覚めに、夜は心地よい入眠へといったように、一日の流れに合うツボを紹介してもらった。

「家事や仕事の隙間時間に、ちょこちょこと刺激してみてくださいね」

▪頭のツボ押しのコツ

(1)皮膚の色や形もチェックする。
全体を触って形を、髪の分け目で頭皮の色を確認。青白ければ健康だが、イライラしていると赤っぽく、血行不良は黄色っぽくなる。

(2)ときどき頭皮全体を動かす。
こわばっていて動きにくいようならツボケア必須。適度なハリと弾力があり、やわらかく動く頭皮になれば、顔のリフトアップにも。

(3)左右差がないようにする。
尖っていたり、盛りあがっていたり、凹んでいたりするところがあったら、マッサージするように刺激して、頭皮全体を均一に。

(4)朝は強めに。夜は弱めに。
朝は交感神経を高めてしゃきっと動きだせるように強めに、夜は高ぶった神経を鎮めて、リラックスできるように弱めに刺激しよう。

【朝】全身にエネルギーがみなぎり、 一日を元気に乗り切れるツボを刺激。

気の巡りを司るツボ「百会」は、低血圧や貧血、冷えなどによる目覚めにくさに効果を発揮。頭部のコリや精神面の不調にも効く。東洋医学では気の巡りがいいことが健康の要になるため、気が付いたときにいつでもケアしたい。

時間がないときは頭皮マッサージブラシなどでブラッシングするだけでもツボ刺激に。

●百会(ひゃくえ)
左右の耳の一番高いところを結んだラインの、頭のてっぺんの少し後ろのくぼみ。

【昼】疲労回復、食後の眠気覚ましに。血流を改善して、頭すっきり!

昼食後に眠くなる人は、消化にエネルギーを使いすぎているため、頭部に血液をまわす「四白」を刺激して。眼精疲労や鼻づまりの解消、めまい、頭痛などにも。前頭部の血流がアップし、顔色がよくなる働きもある。

●四白(しはく)
小鼻の横と瞳の真下を結んだところ。顔のむくみを解消し、小顔効果も期待できる。

【夜】疲れを癒やして、興奮を鎮めよう。気の流れを整えて、よい眠りに。

リラックスしたい夜は、文字どおり脳を空っぽにしてくれる「脳空」を。脳の血流を促し、頭の疲れを改善。「四神聡」も自律神経を整え、気持ちを落ち着かせてくれる。両手で頭を抱えて、頭皮をマッサージするように広く刺激しても。

●四神聡(ししんそう)
「百会」の前後左右4カ所、指1本分外側にある。円形脱毛症、白髪、薄毛にも。

●脳空(のうくう)
ぼんのくぼの上にある出っ張った骨の縁の上。頭痛、めまい、眼精疲労にも効果を発揮。

シャンプーするときや髪を乾かすときなどに、頭皮をマッサージする習慣づけを。

柳本真弓

柳本真弓 さん (やなもと・まゆみ)

目白鍼灸院院長

鍼灸あん摩マッサージ指圧師。丁寧な鍼灸治療に定評がある。著書に『指3本で確実に捉える不調に効くツボ』(NHK出版)など。

『クロワッサン』1051号より

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