マッサージやツボ刺激で肩こりを解消。
そんなときにも効くツボへの刺激やマッサージ法を症状別に紹介します。
不快を感じている部位に対して、効果的に働きかける押し方、もみ方も、写真を使って解説します。
鍼灸師であり指圧師の石垣英俊さんに教わります。
撮影/岩本慶三 文/石飛カノ モデル/北川リサ スタイリング/高島聖子 ヘアメイク/村田真弓
肩こりへのアプローチ(2)首の付け根を押して、腕を回す。
頭が前に出る悪い姿勢で最も影響を受けるのが僧帽筋。常に緊張することで血流が滞り、筋肉はガチガチの状態に。
肩こりのメインの患部であるこの僧帽筋を指でダイレクトに刺激しながら腕を回す。指で押すのは首のつけ根のやや背中側、僧帽筋の前側の縁。この周辺には「肩井」という肩こりのツボもある。しっかり圧をかけながら腕を動かすことで血流がより促される。
椅子に座って、左手の3本指で首のつけ根の盛り上がった部分を探して圧をかける。
↓
指で圧をかけながら右腕を大きく前回し。次に大きく後ろ回し。交互に繰り返す。逆も。
【ターゲット】
首のつけ根の背中側の部分。僧帽筋の前部に当たるところ。
(ここで押す)
人差し指、中指、薬指の3本の指の腹で僧帽筋に圧をかける。
(前後に回す)を横から
腕を後ろから真上、前へと大きく前回し。次は逆の動きで後ろに回す。30秒程度繰り返す。
肩こりへのアプローチ(3)手千里のツボを押す。
最後のステップでは、手三里というツボを刺激して胃腸の働きを整える。手三里は消化吸収能力を促すだけでなく、だるい、やる気が起きない、悩みごとが頭から離れないという精神的な症状を緩和するツボでもある。内臓やストレスに対応することで、間接的に正しい姿勢に誘導する。
この部分は手首を反らせたり指を伸ばす動きに関わる。パソコンを使う人にはほぐし効果も。
腕を曲げたときにできるシワから指3本分下にあるのが手三里のツボ。
↓
右腕で左の前腕を下から抱え込むようにして、手三里に親指を当てる。圧をかけながら手首を内側、外側に回す。逆も。
(手の形)
親指を立ててツボに当て、手で前腕を挟み込み、手首を回転。
【効く理由】
手三里は肩、首に繋がるエネルギーの通り道の上にあるとされる。
『Dr.クロワッサン 痛みとコリをすっと消す、自分でできる整体』(2020年4月28日発行)より。