からだ

1年間、だらだらと出血が続いていて、心配になっています。【88歳の現役婦人科医師 Dr.野末の女性ホルモン講座】

産婦人科医師の野末悦子さんに教わります。
  • 撮影・岩本慶三 イラストレーション・小迎裕美子 構成・越川典子

Q. 1年間、だらだらと 出血が続いていて、心配になっています。

51歳です。閉経はまだだと思いますが、実は1年以上、だらだらと出血が続いているのです。若い時の生理のような感じではありません。多くはないのですがずっと続いて、2〜3日止まったかと思うと、また……のくり返し。更年期にしても、長くて、不安になってきました。妊娠、出産の経験はなく、子宮がん検診は10年前に自治体で一度。婦人科にもかかったことがないので、どこに行けばよいかわかりません。(F・Yさん 51歳・会社員)

A. ぐずぐずせずに婦人科へ。 出血の原因を見つけましょう。

閉経に至るまでの経過は、人それぞれ。出血量も期間も異なります。ただ、F・Yさん、だらだらと出血を1年もほうっておくのは、長すぎますね。すぐに婦人科へ行き、血液検査、細胞診などひと通り検査をしてもらいましょう。閉経後の不正出血には、機能性出血と器質性出血の2種類あります。前者は、女性ホルモンの分泌異常で起こるもの。後者は、がんなど何らかの病気が原因の出血です。性交による外傷性の出血、萎縮性膣炎などによる炎症性の出血もあります。

F・Yさんは、婦人科に縁がなかったようですが、これを機に、かかりつけの婦人科医を見つけてください。更年期外来を掲げている婦人科なら安心です。お友だちに紹介してもらってもいいでしょう。恥ずかしいからといって、

「出血が止まるのを待とう」なんて、決して思わないでください。「いま出血している原因」を探ることがとても大事です。

診察日が決まったら、出血の様子――色はあざやかな赤なのか茶色っぽいのか、量は多いのかおりものにちょっと混ざるくらいなのか、さらさらなのか固まりなのか、詳しくメモ書きしていらしてくださいね。下腹部や腰に重苦しさ、痛みなどがある場合は、必ず医師に伝えてください。子宮がんの場合は、そうした症状を伴うこともあります。

子宮がんには、頸がんと体がんがありますが、頸がんは比較的若い世代に多いのですが、体がんは40代、50代が好発年齢です。この記事をお読みの方で、「閉経後何年かたっているのに出血した」という場合は、子宮がんの可能性も考えて、すぐに婦人科にいらしてください。

婦人科系がんの年齢別罹患率(2014年全国統計値)

子宮頸がんは20代から増加し、閉経後は横ばい。子宮体がんは更年期以降に増える。
資料:国立がん研究センター がん対策情報センター「がん登録・統計」

この連載で何度もお伝えしていますが、症状がなくても毎年の検診には必ず行くようにしてください。今年89歳になる私も、必ず検診を受けています。早期発見なら治療は可能です。

※症状や治療法には個人差があります。必ず専門医にご相談ください。

カラダの変化に気づいたらほうっておかない。(Dr.野末)

野末悦子

野末悦子 さん (のずえ・えつこ)

産婦人科医師

横浜市立大学医学部卒業。川崎協同病院副院長、コスモス女性クリニック院長、久地診療所初代所長、介護老人保健施設「樹の丘」施設長などを歴任。

『クロワッサン』1050号より

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