紫外線はマスクを通す!? 防いでいる”つもり”に要注意!
撮影・中島慶子 イラストレーション・平松昭子
油断 禁物!
マスクで顔の大半を覆っている安心感からか、メイクだけでなくスキンケアも半分ぐらいの熱心さで向き合っていた、ということはないだろうか? こと紫外線対策に関しては、それは完全にNG行為。日差しが強くなってくる前に認識を改めよう。
「生活紫外線であるUVAは一年中降り注いでいますが、肌を焼き、シミなどの原因にもなるUVBは季節による変動があり、4月ごろから量が急増してくるので、一層の対策が必要です。
確かに、頬骨より上の露出している部分は一年を通してUVケアをすべきという意識があっても、顔の下のほうは省いたり塗り忘れたりしている人が多いですね。
しかし、昨年の資生堂の発表でも明らかになっているように、一般的なマスクは紫外線を透過します。一枚あるから大丈夫と油断していると、”マスク焼け”をしてしまうのです」(皮膚科医・小林智子さん)
マスクをしていた部分だけが日焼けしたり、ムラ焼けしたり。そういった事態を防ぐためにも、どのような対策が必要だろうか。
「まず、マスクをしている部分としていない部分でケアを分ける必要はありません。次に塗る量。個人差はありますが、だいたいの方は日焼け止めの量が少ない傾向があるので、気持ち多めを心がけて」
パッケージに書かれている適量を目安に、ケチらず使おう。またマスク内はこもった熱気や、マスクが肌にこすれることでも塗ったクリームなどが落ちやすくなっているので、日焼け止めの上からさらにUV効果のあるスプレーやパウダーを重ねづけするのも有効だ。しかし、それらは単体で使うよりはあくまでプラスアイテムとして考えたほうがいい。
「薄くつくものが多く、塗りムラにもなりやすいので、重ねづけや塗り直し用として考えて。朝はやはり、顔全体にしっかり均一に塗れるクリームタイプの日焼け止めでケアすることが基本です」
マスクの紫外線透過の実験
紫外線を浴びると変色する蛍光剤に、マスク越しに紫外線ライトを当てると、色が変わっているのがわかる。
ムラ焼けしやすいゾーン
マスク焼けしやすいのは、顔の下半分の”チューリップゾーン”(写真・黄色い部分)。マスクでこすれるので塗り直し時も忘れず。
2021年注目のUVケアアイテムはこれ!
昨年に続き、マスクを常時着用した上での紫外線対策が必要とされる今年。
「優秀なUVケアは毎年たくさん登場しますが、2021年に支持される製品は、やはりライフスタイルや美容意識の変化に寄り添ってくれるものではないかと思います。
マスク着用やストレスの影響で揺らぎやすい肌に安心して使えるもの、紫外線だけでなく目に見えない様々なダメージから肌を守る機能を持つもの、そして肌そのものを強く健やかに整えるスキンケア効果に優れたもの、などが今年ならではと言えるでしょう」(美容ライター・宇野ナミコさん)
ニューカマーの日焼け止めから、宇野さん注目の4品を紹介。
肌をしっとり保ちながら、ほんのり明るく整える効果も。
d プログラム アレルバリア クリーム N
「マスク着用の長期化やライフスタイルの変化によって肌の揺らぎを実感する人に、敏感肌用UVケアは頼もしい味方。これはバリア機能をサポートしながら花粉や空気中の様々な微粒子から肌を守りぬく、今のニーズに合った一品です」(宇野さん)。
リモートワークで活躍させたい大人のUV美容液。
センサイ エッセンスデイヴェール
「“昼間のエイジングケア”と呼びたい使用感。美容液のようになめらかで、クリームのような保湿感もあり、バリア機能をサポートしながら美容成分を送り届けます。光の反射を操って、自然なツヤとみずみずしい質感を演出してくれるはず」。
紫外線やブルーライトを防ぎ、肌自体の防御力もアップ。
ポーラ ホワイトショットスキンプロテクター DX
「メラトニンの減少により紫外線から肌を守る力が低下するという新発見に基づいて誕生したUVケア。紫外線やブルーライト等の防止効果に加え、スキンケア成分によって肌そのものの防御力を高める設計が頼もしい。コク感あるクリームで日中もしっとり感が持続」。
強力な紫外線をカット、微粒子の汚れ付着も防ぐ。
ビオレUV バリア・ミー ミネラルジェントルミルク
「肌の上にキメより微細な凹凸を形成し、花粉やPM2.5などあらゆる微粒子を付着しにくくする高機能UVケア。コロナ禍で登場した“目に見えないものから肌を守りたい”意識に応える製品だと思います。手頃な価格帯のブランドに最新の技術を搭載する開発姿勢にも共感」。
『クロワッサン』1042号より
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