呼吸で体幹を強くして、猫背を直す簡単エクササイズ。【いますぐ始める膝痛対策】
文・及川夕子 撮影・岩本慶三 モデル・くらさわかずえ スタイリング・高島聖子 ヘアメイク・村田真弓
骨盤が安定することで美姿勢に近づく
あおむけに寝てお尻を高くあげる「ヒップリフト」も、猫背改善に効果的。腿裏、お尻、背中の筋肉を鍛えることで骨盤の歪みをなくし、姿勢の安定化につなげていくエクササイズです。
お尻を上げるときには、骨盤を後傾にしてから、背骨を一つずつマットからはがすように上げていくのがコツ。膝から腰、鎖骨までのラインが一直線になるようにイメージします。
このとき、勢いよく腰を上げてしまって反り腰にならないように注意してください。腿裏やお尻の筋肉を意識しながら、ゆっくりとした動作でお尻を上げていくことで、本来のトレーニング効果が得られます。
お尻が落ちていたり、膝が開いてしまう場合には、普段の歩き方や姿勢などその人の運動パターンのくせにより、太腿が外側にねじれやすくなっている可能性があります。
膝の向きにも注意しながら、お尻をしっかりと上げていき、股関節がまっすぐ伸びきるところを目指しましょう。
お尻を持ち上げ太ももの裏を強化。
あおむけに寝て膝を立て、足幅はこぶし1個分空ける。手は体の横に置いて目線は天井へ。
息を吐きながらゆっくりとお尻を上げていく。腿裏の筋肉、腹筋も意識して。
膝が開いていかないように注意しながら、背骨が下から順に起き上がるイメージで。
膝から鎖骨へのラインが一直線になったら、息を吸って3秒キープ。息を吐きながら背中→お尻の順でゆっくりとお尻を下ろす。10回繰り返す。
腰を反らさない
足を上げた状態からの曲げ伸ばしに挑戦。
あおむけに寝て両足を上げ、膝を90度に曲げる。腰にタオルを敷いておく。
2〜3秒かけて片足をまっすぐ伸ばしていく。腹筋を使って足が床につかないように。
タオルが手で抜けないのを確認しながら行うとよい。足を交互に替え左右10回ずつ行う。
痛みで膝が伸びない人は
膝を曲げたまま足を下ろしていくやり方でもOK。足は床につかないギリギリのところまで下ろす。
タオルが抜けなければ腹筋が効いている証拠
腹筋に力を入れたまま足を動かすエクササイズです。
正しい歩行動作や姿勢の維持には、体幹(コア)の安定化が欠かせません。自分の足の重みを利用して、体幹を鍛えていきましょう。猫背改善のほか、O脚、腰痛、肩こり、ぽっこりお腹にも効果あり。腹筋運動は苦手という人にもトライしやすい運動です。
効果を得るには、腹筋の力が抜けないことが肝心。腰を床に押し付けるようなイメージで行いましょう。腰にタオルを敷いて抜けないのを確認しながら行うと、腰が反るのを防げます。
呼吸は、まず息を吐いて腹筋を感じてからスタート。軽く息を吸って吐きながら足を伸ばし、息を吸いながら足を戻すという流れで行います。
『Dr.クロワッサン 何歳からでも骨は強くなる』(2020年3月28日発行)より。
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