疲れを癒やす、梅シロップと梅サワードリンクのレシピ。
撮影・千葉 充 文・韮澤恵理
作りおきの保存びんを見るだけで癒やされる。
梅の季節が訪れるとソワソワしてしまうと言う落合さん。実家の庭の梅の木から梅を収穫してきたら、さっそく梅仕事が始まります。洗って、ひと粒ずつ水気を拭き、へたを取って漬け込む……そんな無心の時間は忙しいからこそ、ひとときの癒やしだとも言います。
梅の香りと味を楽しみたいので、自身のシロップはグラニュー糖とざらめ、氷砂糖で作るそうですが、体にいいきび糖を使った作り方と、完熟梅のサワードリンクも考えてくれました。
梅の季節が始まったら、生の梅で漬けるのが日本人の醍醐味だと思いますが、季節を外れても「梅を楽しみたい」人には冷凍梅を利用してもいいそう。冷凍と侮ることなかれ、果汁を早くおいしく抽出するために、生梅を一度冷凍するという手法もあるのだとか。
季節感を大切にして、梅の季節を待つのもいい。作りたいときに作れれば、すぐに梅で疲れをとることもできますね。
落合さんが守っている 1年ものシロップ
青梅が手に入ったら作る、落合さんの定番梅シロップ。
砂糖3種使うのは、グラニュー糖で果汁を出やすくし、固い砂糖と混ざっていくときにゆっくり発酵が進むのがおいしいから。ざらめを使うとコクが出るので使っています。すっきり味が好きな人はグラニュー糖と氷砂糖だけでも。
疲れたときに冷たいドリンクとして楽しんだり、ときにはお酒を割ったりしています。
落合さんの定番梅シロップのレシピ
【材料】
青梅 …… 1kg
グラニュー糖 …… 350g
ざらめ …… 350g
氷砂糖 …… 300g
焼酎(発酵止め用35度以上)
…… 1/4カップ
【作り方】
1.梅に焼酎を吹きかけてボウルに入れ、流水で洗う。ざるに上げて水気をきり、一粒ずつキッチンペーパーで拭く。
2.砂糖が浸透しやすいように、包丁で梅の天地を切る。切れ端も一緒に漬ける。
3.保存袋に砂糖類と2の梅を入れてよくふり、混ぜる。
4.3~4日するとシロップが上がり、発酵が始まるので、焼酎を加えて発酵を止める。砂糖が完全に溶けるまで2週間~1か月ほど様子を見る。
5.4をざるで濾し、シロップだけを鍋に移して煮立たないように弱火で20分ほど加熱する(日持ちがよくなるのでめんどうでもおすすめ)。残った梅はそのまま食べてもジャムなどに加工してもいい。
実家の庭の梅の木にたくさん実る梅を収穫に行くのがこの時期の楽しみ。こまめに剪定したりはできないけれど、今年も健気に実ってくれていました。
\冷凍梅でできるから⼀年中⼿作り!/
⻘梅は6⽉の初め頃、完熟梅は6⽉末頃まで出回り、梅仕事はこの時期の楽しみですが、最近では、旬の最⾼の状態の梅が、冷凍でお取り寄せできます。凍らせた梅は早くシロップができ、⼈気を集めています。
きび糖梅シロップ
【材料】
冷凍梅 …… 1kg
きび糖 …… 1kg
【作り方】
消毒した保存びんにきび糖1/4量を敷き詰め、梅1/3量を入れ、きび糖をかぶせる。これを繰り返し、最後はきび糖で覆い、びんの蓋をする。発酵するので、ときどき蓋を開けてガスを抜く。
完熟梅のサワードリンク
【材料 (1人分)】
完熟梅 …… 1kg
氷砂糖 …… 1kg
酢 …… 1L
【作り方】
1.梅は洗って水気を拭き、ヘタを取る。
2.消毒した保存びんに氷砂糖と梅を交互に入れ、酢を注ぐ。
3.氷砂糖が溶けたら飲み頃。
『Dr.クロワッサン 免疫力を強くする、疲れない体のつくり方。』(2020年6月26日発行)より。