エクササイズの最後や寝る前に。腸をゆるめるストレッチ。
文・吉田真緒 撮影・青木和義 スタイリング・高島聖子 モデル くらさわかずえ
腸を刺激したあとはリラックス。
[両ひざ倒し]
【お腹をひねりながら緊張をゆるめて副交感神経優位に。】
全身の力を抜いてリラックスした状態で行いたいストレッチ。ひざを倒すとき、反対側の肩が浮かないように意識してお腹だけをひねりましょう。手のひらを返すのは、より広範囲にひねりを加えるため。お腹をしっかりひねることで、腸を刺激できます。また、股関節の緊張をゆるめる効果もあります。
寝る前に、交感神経から副交感神経へきちんと切り替わると、睡眠中の腸の活動がよくなります。この運動は、副交感神経を優位にするので、
就寝前の習慣にするといいでしょう。
1.仰向けになり、足をそろえてひざを90度に曲げる。腕を横に伸ばし、手のひらを上に向ける。お腹の力は抜く。
2.息を吐きながら両ひざをゆっくりと右に倒す。手のひらを返して床につける。左肩が上がらないよう、顔は上に向けたままにする。
3.息を吸いながらひざを戻し、手のひらも返して1の姿勢に戻る。同じ要領で左側へひざを倒す。1〜3を2回以上繰り返す。
[猫のお腹伸ばし]
【下がってきた腸をもとに戻す伸びのポーズ。】
猫が伸びをするようにして上半身を伸ばします。深い呼吸を繰り返しながら行いましょう。ひざを曲げるのではなく、胸を床に近づけ、体の前面を伸ばしましょう。
骨盤がズレていたり、筋力が衰えていたりすると、腸は重力によって下がりぎみになります。この動きでは腸が逆さになるので、下がった腸を正しい位置に戻せます。昼間の間に下がった腸をもとに戻すようなつもりで、寝る前に行うといいでしょう。副交感神経が優位になり、腸のぜん動運動も促進されます。
1.手は肩幅に開き、足は肩幅よりやや広めに開いて四つんばいになる。つま先は寝かせて足の甲を伸ばして床につける。
2.両手をゆっくりと前に出しながら頭を下げる。胸を床に近づけ、猫が伸びをするように、肩、脇、お腹を伸ばし、30秒キープする。