実は天候と不調の関係については、昔から数多くの研究がなされてきた。
たとえば気温。慢性痛をもつ多くの人は気温が低いときに痛みの症状が強く出て、気温が高くなると和らぐことが分かっている。湿度も人に影響を与えていて、同じ気温でも湿度が高ければ熱中症になりやすく、リウマチなどの痛みは湿度が高いほど強く感じられるという。
低気圧が近づいて雨が降ったり、台風が接近するときは雨が蒸発して気温が下がり、湿度が上がり、気圧が下がる。この3本柱で痛みや不調が現れる。ただ、気象病のカギである気圧は温度や湿度のようにはっきり自覚できないというのが厄介なところ。
「とくに台風のときは、落ち着きがなくなったりザワザワした気分になったりと特別な症状が出ることも。今後温暖化が進むと気圧の変動が今まで以上に大きくなり、台風のできる場所が日本に近づいてくるかもしれません。気象病は確実に増えていくと思います」