からだ

美しいと感じるものには、しなやかな強さがあります。

〈連載〉美しき人生のそばに(20)。熱烈なファンをもつ帽子デザイナーがいます。「帽子はコミュニケーションツール」という思いに込められたメッセージとは。
  • 撮影・青木和義 ヘア&メイク・レイナ 文・越川典子

たったひとつの帽子をきっかけに、女性は変われるんです。

つばが広くなればなるほど、マダム感が上がる。「私には帽子は似合わないからと思い込まないでほしい。つばの広さ1㎝で違うし、かぶる深さと角度がぴったり決まれば、誰でも自分のひとつが見つかります」

苣木紀子さん(ちさき・のりこ)
帽子デザイナー
2016年、自社ブランド「chisaki」を立ち上げる。国内はもちろん、パリ、NYでも評価が高い。東京と北海道にアトリエをもつ。

手にとるとドキドキする。甘ったるい女らしさとは無縁な、どこか無国籍で自由な風を感じさせる帽子たち。日本国内のみならず、パリ、NY、ロンドンの女性たちを魅了する「chisaki」の帽子は、かぶると美人度が上がると噂が――。

「美人度ですか?」と笑うのは、デザイナーの苣木紀子さんだ。

「たしかに、かぶったとたん、皆、ぱーっと表情が変わります。気持ちが動く瞬間を、私は何度も見てきました。考え方や暮らしまで変わる人もいるんです」

まるで帽子がメッセージを伝え、その人自身が再起動し始めるかのような。

「帽子って、私はコミュニケーションツールだと思うんですね。作る人、売る人、買う人が帽子を通して輪となって、未来を作っていく。誠実にものづくりしていけば、国籍も性別も超えて、笑顔でつながっていけるのではないか、と」

スタートは、偶然教わったベレー帽作り。繊細な世界に惹かれ、独学で始めた帽子デザインだが、今や東京と北海道にアトリエをもち、15年通うパリでコサージュ作りも学びたいと思っている。

「これからも、もっと女性をわくわくさせたいから」と話す苣木さん。デザインの発想はどこからくるのだろうか。

「しなやかな強さ。凛とした何かに美しさを感じます。私は山登りをするのですが、たとえば極寒の雪山は、厳しさの中に、空や雪、樹木や岩肌など信じられないような美しさがある、そんな自然からエネルギーをもらっている気がします」

苣木さんのモットーは「Life is fun」だという。上の写真は、「chisaki」の2020年春夏コレクション。毎シーズン登場する多種多様な帽子を見ていると、苣木さんの「人生、楽しい」は、まだまだ続くとわかる。
できるだけ多くの人に似合うように作った帽子「エンリエ」。マニッシュにもロマンティックにも。男性もかぶれる。
「エンリエ」は、折りたためる。「バッグに入れられるので旅行にも便利」と大人気。今年は6色作った。
浅く小さめの帽子はヘッドドレスのようにかぶる。「全身鏡で、似合う角度を探します」
金工家の小原聖子さんは真鍮の装飾、WONDER FULL LIFEの大脇千加子さんとはアートピースでコラボ。
登山のきっかけになった石川直樹さんの写真展『K2』。稜線を模した、その名も「YAMA」という定番も生まれた。
「毎日が心地よいです」と苣木さん。右・デルメッド プレミアム ローション、左・エッセンス、手前・UVベイス。

だから、そばにデルメッド。

登山から、今やアイスクライミングまで始めたという苣木さん。 「紫外線や寒さなど肌環境も厳しいのですが、頼りにしているのは、このデルメッド ナイトリッチ。しっとり、もちもち感がすばらしく、気持ちが前向きになれます」

デルメッドのWEBマガジン「デルメッド・スタイル」では美容やレシピなどの情報をお届けしています。苣木紀子さんの特集も公開中! 是非ご覧ください。https://www.dermed-style.jp

問合せ先・デルメッド 〈フリーダイヤル〉0120-847-447 www.dermed.jp

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