冬の全身かゆみの原因、洗いすぎ・保湿しすぎかも!?
撮影・黒川ひろみ イラストレーション・ノグチユミコ 文・鈴木智子
[かゆみの対策 4]保湿剤の使い方|刺激が少なく皮脂に近い保湿剤を適量使うこと。
乾燥によるかゆみの対策には保湿剤でのケアが必要だが、大事なのは適切であること。
「保湿ケアのタイミングは入浴後15分以内、皮膚が乾いてしまう前に行いましょう。保湿剤は信頼できるメーカーのもので、刺激が少なく、セラミドなど皮脂に近い成分が配合された製品がいいでしょう。つけるときは、乾燥している部位に適量をこすらずにそっとのばします。その日の皮膚の状態に合わせて量を調節しましょう。乾燥して調子が悪い肌を助けるくらいのスタンスでいいのです」
保湿剤を塗った後、しばらくしても肌がベタつくようではつけすぎなので注意を。
「保湿剤が肌に浸透して、すべすべでさらっとしているのが理想です。表面はさらりとしていてこそ肌の妙なのですから」
また、冬になるとよくみられる手湿疹も、手洗い後の水分残りと過剰な保湿が原因になっている場合が多いという。ハンドクリームをつける回数を決めるなど、塗りすぎないように注意して。
[かゆみの対策 5]ストレス解消法|かゆみを遠ざけるためのリラックス方法を持つ。
皮膚トラブルの悪化因子となるストレス。かきたい衝動にかられたときに心がけたいのがリラックスしてスイッチを変えること。
「ストレスを感じた、イライラする、そんなとき一番簡単にできる解消法が深呼吸です。ストレスを感じると呼吸が浅くなり過呼吸の状態になります。深呼吸を行うことで交感神経の緊張が和らいで気分がゆったりしてきます。深呼吸は頭を下げないようにし、目は開いたまま口から息をゆっくり長く吐き出します。吐き終わったら軽く口を閉じて、1・2・3と数えて脱力します。何度か繰り返すことで体の緊張がゆるんで、かゆみの衝動を抑えることができます」
ストレッチで筋肉をゆるめるのも有効。その際も息を吐きながら行うこと。また、お茶を飲むなど行動を変えるのも効果的だ。
「皮膚をかいているのに気づいたら、両手を組んで止め、ストレスによってかきたくなっている自分を自覚することも必要です。それが無意識にかいてしまう行動の習慣を止める手だてにもなります」
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