外は寒く空気は乾燥してカラカラで、体にとってつらい季節の始まり……。
「冬は寒さからどうしても体が冷えて、血行が悪くなりがち。また、体を動かす機会が減ると血行不良がさらに悪化。空気の乾燥で皮膚や粘膜も乾燥しますし、日照時間の短さも心身に悪影響を与え、さまざまな不調につながります」と、漢方専門医の渡邉賀子さん。
さらに冬は戸外は冷えるのに、電車や商業施設などの屋内に一歩入ると暖房の影響で汗をかくほどの暑さで、体にとって過酷な環境が生じがち。
「日本には四季がありますが、本来人間の体は温度差があると、それに適応するまでにある程度の時間が必要。体は徐々に慣れていくため、急に寒暖差が起こると対処できない。体調不良が起こるのはもっともなことです」と、呼吸器内科専門医の大谷義夫さん。
そんな不調を引き起こす原因を知ることは、病気を未然に防ぐためのカギに。冬に多く用心したい症状や日常でできる予防法も教えてもらった。