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3人にひとりが持っている!?子宮筋腫の真実が知りたい。【前編】

抱えている人が多い子宮筋腫。「良性だと聞いているけど、悪くならない?」「がん化はしないって本当?」。最新の治療情報を含め、婦人科医の松村圭子さんが徹底解説します。

撮影・黒川ひろみ イラストレーション・山口正児 文・板倉ミキコ

Q.子宮筋腫を調べるため、どんな検査を受ければいいですか?

A.婦人科で、年に1回エコー検査を受けるのがおすすめです。

自治体などで受けられる子宮頸がん検診などで、子宮筋腫など婦人科にまつわる全ての病気が分かると誤解している人が多い。

「子宮頸がんと子宮筋腫とでは調べる場所が違います。また、内診で分かるものは限られているので、年に1回は婦人科系のエコー検査を受けておくといいでしょう」

エコー検査なら、主要な筋腫の位置、大きさ、数などが分かる。痛みや副作用もない、安心な検査だ。その後、より正確な診断やほかの病気との鑑別診断が必要な場合は、MRI検査や子宮鏡検査などを追加で受けることになる。

必要な人だけに行われる検査

●MRI検査
筋腫の確定や、子宮腺筋症などとの判別が必要な場合に行う。不妊症の人や、筋腫核出術を行う場合も、精密な子宮の情報を得るために実施。

●血液検査
貧血があると治療に大きく影響するので、過多月経の人は血液検査をして貧血の程度を調べる。また子宮筋腫以外の病気や、子宮腺筋症との合併の有無も診断できる。

●子宮鏡検査
内視鏡を膣から入れ、子宮内腔を直接観察する検査。子宮内膜の異常を診断するのに役立つ。子宮筋腫の場合は、主に粘膜下筋腫があるかどうかを調べる。

Q.子宮筋腫と思いきや、 別の病気の可能性はありますか?

A.子宮腺筋症、子宮肉腫である場合があります。

子宮にできる良性の腫瘍が子宮筋腫で、悪性が子宮肉腫。

「どちらも筋肉にできる腫瘍ですが、子宮筋腫と診断されたものが、悪性化して肉腫になることはありません。そもそもとても稀な病気です。肉腫が疑われる場合は、MRI検査や、手術して組織を切り取り病理検査をして診断されます」

子宮筋腫と子宮腺筋症とは症状が似ているので誤解しやすい。

「両者は強い月経痛が特徴ですが、鑑別が難しいので、MRI検査や血液検査の腫瘍マーカーなどで判断します。子宮筋腫と子宮腺筋症を合併する場合もあります」

3人にひとりが持っている!?子宮筋腫の真実が知りたい。【前編】

[話を聞いた人]松村圭子(まつむら・けいこ)さん●婦人科医。「成城松村クリニック」院長。一般的な診察のほか、最先端治療も積極的に取り入れている。近著に『40代からの「女性ホルモン力」を高める簡単ごはん』(芸文社)が。

『クロワッサン』1006号より

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