下半身に効く注目のエクササイズ、「足パカ」で、お腹を引き締める。
撮影・中島慶子 イラストレーション・かざまりさ
あお向けになり、脚を持ち上げ、開いて閉じるだけ。手軽なのに、下半身痩せできるエクササイズとして、SNSを中心に話題になっている“足パカ”。
「寝たまま脚を引き上げることで、内ももなど下半身の筋肉に程よい負荷をかけられます」と小塚愛美さん。
「主に内転筋など、太ももの筋肉を使いますが、脚を上げる際に自然と腹圧がかかるので、腹横筋などお腹周りの筋肉が引き締まり、徐々に下腹が凹みます。血流がよくなり、むくみや冷え解消も期待できますよ」
また、身体の向きや脚を開く方向を変えることで、下腹部にさらなる刺激を与えられる。
「脚を縦に開くものや、上体を起こしたまま行うものなど、少しフォームを変えた足パカの応用編をレベル別に5種類、用意しました。基本的な足パカが習得できたら、簡単なものから順に挑戦してみてください」
ただし、やり方を間違えると腰痛や怪我の原因にもなるので注意。
「無理に脚を開くと、股関節を痛めてしまいます。下記のポイントや注意点を頭に入れ、柔軟など、前準備をしてから取り組むといいでしょう」
足パカで使う筋肉はここ!
1.腹直筋(ふくちょくきん)
腹部前面にあり、身体を曲げたり伸ばすときに使う。鍛えあげるとシックスパックに。
2.腹横筋(ふくおうきん)
お腹の筋肉の一部。体幹の強さを左右するインナーマッスル。くびれが欲しければ鍛えて。
3.内転筋
太ももの内側にある小さな筋肉の総称。骨盤を支えており、まっすぐな脚を保つ。
2.大腰筋(だいようきん)
上半身と下半身を繋ぎ、全身のバランスを支える。姿勢を保持するインナーマッスル。
【ポイント】
10パカ=1セット。毎日3セット続けよう。
「脚を開いて閉じる動作を“1パカ”として、10パカ=1セットを、毎日3セット続けてください。1セット終えるごとに20〜30秒脚を下ろして休みます。2週間くらい続けると効果を実感できます」
開閉のスピードは目的次第。まずは狙いを明確にする。
「有酸素運動のように脂肪燃焼効果を高めたいなら、開いて閉じるのに、それぞれ1〜2秒。より筋トレ効果を高めたいなら、5〜7秒に。どんな効果を望むかによって秒数を調節します」
事前の柔軟体操で最大限の効果を発揮。
「股関節の可動域が広がると、脚の動きが大きくなって、使える筋肉が増えます。準備として、開脚で前屈するなど、1〜2分ほどの軽い柔軟で、股関節をやわらかくしておきましょう」
【注意点】
脚を開いたときの反動でそのまま閉じるのは厳禁。
「脚を開いた反動を使って閉じてしまうと、筋肉に負荷がかかりません。一度開いたら、一瞬静止してから閉じる。これを忘れずに、一つ一つの動作を切り離す感覚で丁寧に行ってください」
足首はまっすぐ伸ばさない。常に90度をキープする。
「足首はピンと伸ばし切らず、“90度”に曲げることで、脚、さらにはお尻の筋肉により負荷をかけられます。全体的に“少しキツイかも……”と感じるくらいで問題なし。効いている証拠ですよ!」
股関節を痛めないよう、無理に大きく脚を開かない。
「開脚の角度は、あくまでも自分が無理せず開けるところまでで問題ありません。内ももの筋肉が少し引っ張られるくらいがちょうどいいです。開きすぎると股関節に負担がかかるので気をつけて」
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