「子どもは悩みますよ。なんじゃそりゃ、ですよ(笑)。でもすべての言葉に本音が入っている。現実論として、矛盾があるのが世の中だともよく言っていました」
打算で人と付き合うな、性格を変えたかったら環境を変えろ……。紹介される横山さんのルールと、その言葉を物語る出来事は、身内だからこそ知り得るものだ。
「親父は本気で張り合うんです。子どもと思っていない。中2の時に、僕の不注意な行為を咎めるお母さんともめて暴言を吐いてしまったんです。それが親父にも知れて、呼び出されたんですが、その時に言われたのは、“誰のオンナにケンカ売ってるねん? お前メシ食わせてもろうて、学校行かせてもろうて、雨風しのげて、文句あるなら出てけ!”でしたから」
その反面、寂しがりやで“心配しい”でもあった横山さん。木村さんの修学旅行先である広島の宮島に、「よっ! 一八、元気か。ちょっと通りかかったんで来たったわ」と偶然を装って現れたり、自家用セスナで木村さんがいる福岡まで迎えに来たりもする。