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Vol.15 頭痛薬を飲むのをやめられません。【40歳からのからだ塾WEB版】

  • 文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子
前回は片頭痛について紹介しました。今回は、頭痛薬に関連する頭痛に注目します。
痛みを我慢するのは、誰だってつらいもの。
頭がガンガン痛いと、仕事も、遊びも、何もしたくなくなってしまいます。
今日頑張らなきゃというときに、頭痛薬は頼りになりますよね。
でも、常に薬を手放せなくなっているとしたら、それは、治療が必要な「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」と呼ばれる状態かもしれません。
薬物乱用頭痛が起こるメカニズムやどうしたら抜け出せるかなどを、専門医に聞いてきました!

薬剤の使用過多による頭痛ってどんな頭痛?

頭痛専門医の五十嵐久佳さんによると「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」は、女性に多い頭痛の一つ。
もともと頭痛持ちだった人がなるのですが、女性の場合、出産をきっかけに頭痛薬を手放せなくなるケースも多いのだそうです。仕事や家事、育児などで忙しく、頭痛があっても休めない。その結果、薬の服用が増えていくと思われます。
また、女性の40代はホルモンや家庭生活の変化などにより、片頭痛や緊張型頭痛の頻度が増えてくることもあります。自分にどの頭痛が起きているのかわからなくなり、頻繁に薬を飲んでいるうちに薬物乱用頭痛になる人もいます。

特に片頭痛の人は、頭痛薬を早めに飲まないと痛みがひどくなることを知っています。そのため、予防的に薬を服用するようになり、飲む回数や量が増える→薬が効きにくくなる→薬の量がさらに増えるという悪循環に陥りやすいのだそうです。

薬物乱用頭痛はなぜ起こる?

薬物乱用頭痛はなぜ起こる?

薬物乱用頭痛の治療の基本は、図のような悪循環を断ち切ること。

『あなたの頭痛はどのタイプ?知っておきたい頭痛のこと』
(ファイザー刊/監修・五十嵐久佳)より

薬物乱用頭痛を放っておくとどうなる?

頭痛薬(鎮痛薬)を頻繁に飲むようになった結果、脳が痛みをより感じやすい状態になり、頭痛の回数がさらに増えてしまう。また、高血圧になったり、胃や腎臓を悪くしたりと、ほかの病気まで起きてくる可能性もあります。

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