今の年齢だからこそなじむ輝き。ジュエリーのもっと素敵なつけ方
撮影・宮濱祐美子 スタイリング・大草直子 ヘア&メイク・MAKI 文・一寸木芳枝
大草直子さんの私物ジュエリー拝見
「重ねづけは、生きてきた歴史のレイヤーでもあるんです」
「実はジュエリーを手放したことがほぼないんです。布帛類と違って劣化しないですし、収納場所にもそう困らないから、30年前に購入したものもあれば、つい最近手に入れたものまで、どんどん増えていく。でもだからこそ、今がいちばん自由にジュエリーコーディネートを楽しめている気がします」
そう言って、お気に入りの私物を紹介してくれた大草直子さん。続けて、こう声を大きくした。
「そもそも、日本の女性は圧倒的にジュエリーをつける数が少なすぎる! パリやミラノのマダムたちを見ていると、ブランド、素材、テイスト、年代、そして価格まで。上手にミックスして、たくさん重ねづけしているのが本当に素敵。私たちももっと、人とかぶらない“ワン&オンリー感”を取り入れるべきだと思います」
大草さんが提案するのは、「とにかく重ねる」という方法。
「もう私たちは“引き算”する世代ではありません。大きいものを1個だけ、というのもいいけれど、せっかく持っているなら、いっぱいつけましょうよ。出し惜しみしている場合じゃない(笑)」
その際、“あるべき論”に縛られないことも重要だと話す。
「シルバーならシルバー、ゴールドならゴールド、ブランドは統一。そんな思い込みのルールは、頭から追い出すの。みなさん、真面目すぎますよ」
つけ方をアップデートすれば古臭く見えません
出し惜しみせず重ねる、思い込みをなくす。その2つをベースにちょっとのコツを覚えるだけで、見違えるという。その一方で気をつけるべきことも。
「若い頃からの43cmのクロスネックレスに一粒ダイヤのピアス、指には華奢なリング……みたいなつけ方はやめたほうが賢明。歳を重ねると肩は丸くなるし、胸も削げるし、首も太くなるし、フェイスラインだってもたついてくるのに、20代と同じつけ方のままでいいわけがないですよね。パールだって年代によって9ミリ、12ミリ、バロックパールと似合うものは変わります」
アップデートを怠ると、髪型やメイク同様、古く見えてしまう。ただ、そう聞くと耳が痛い人も多いのでは。
「ジュエリーには、気持ちを引っ張ってくれる力強さがあり、寄り添ってくれる優しさがあり、時に勇気づけられることさえもあります。年齢を重ねていくように、ジュエリーも臆せずレイヤードしていきましょう」
『クロワッサン』1160号より
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