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豚バラ肉の梅干し煮【野村紘子さんのレシピ】

爽やかな酸味が魅力の梅干しは、夏バテ予防に最適のスーパーフード。普段の献立に上手に取り入れて、暑さに負けない体を作ろう。

撮影・木村 拓 文・嶌 陽子

豚バラ肉の梅干し煮

豚バラ肉の梅干し煮【野村紘子さんのレシピ】
豚肉は下茹でした後、流水で洗うことで余分な脂が落ちてさっぱりする。崩れないようにそっと手で持って。
豚肉は下茹でした後、流水で洗うことで余分な脂が落ちてさっぱりする。崩れないようにそっと手で持って。
豚バラ肉の梅干し煮【野村紘子さんのレシピ】
豚肉は下茹でした後、流水で洗うことで余分な脂が落ちてさっぱりする。崩れないようにそっと手で持って。

豚肉にさっぱりとした梅の風味がしみこんだ角煮は、箸が進む一品。梅に含まれるクエン酸は豚肉を柔らかくする働きも。

【材料(4人分)】
豚バラ塊肉 800g
梅干し 5〜6個
生姜 1かけ
にんにく 1かけ
長ねぎ(青い部分)1本分
ししとう 適量
茹で卵 4個
A[生姜 1かけ にんにく 1かけ 醤油 1/2カップ 酒 1/2カップ 三温糖 40g]

【作り方】
1.厚手の鍋にたっぷりの水を入れ、豚肉と梅干し、生姜、にんにく、ねぎを入れて中火にかけ、豚肉が柔らかくなるまでアクを取りながら約1時間茹でる。
2.豚肉を取り出し、流水で脂を流してから4cm角に切る。
3.1の茹で汁に浮いた脂を取り除き、生姜、にんにく、ねぎを取り出す。
4.茹で汁に水を加えて5カップになるようにし、Aと2を入れて弱火にかけ、豚肉に味が染みるまで1時間ほど煮込む。途中、20分ほどしたら梅干しは取り出しておく。
5.火を止める10分ほど前に茹で卵を加え、取り出した梅干しを戻し入れる。
6.ししとうはさっと炒める。
7.器に豚肉と茹で卵、ししとうを盛り、梅干しを添える。

爽やかな梅の力で元気をプラス!

「“夏は酢”とは、昔からよく言われていること。疲労回復やミネラル吸収に効果的とされるクエン酸が豊富な梅は、夏バテ予防にぴったりです」

そう話す野村紘子さん。毎年6月になると梅干しや梅とりんご酢のシロップなどを作るのが恒例になっている。

「梅干しは、チャック付きの密閉袋を使って漬けると、壺などで作るより手軽でおすすめですよ。梅とりんご酢のシロップジュースは、毎年夏になるとお客さまにお出しして喜ばれています」

今回は梅干しのほか、梅を使ったレシピの数々を教えてもらった。どれもさわやかな風味で、暑い時季でも食欲をそそること間違いなし!

「我が家の梅干しは塩分12%ですが、家庭によって、また市販のものも塩分濃度はさまざま。味つけに使う醤油や塩などは、梅干しの塩分濃度に合わせ、味見をしながら少しずつ加減していってください」

おいしくて、体にもよい梅の力を借りて、夏の元気をチャージしよう。

野村さんの梅干し作りのコツ

豚バラ肉の梅干し煮【野村紘子さんのレシピ】

●梅は黄色く熟し、香りの強いものを選ぶこと。まだ青い場合は2〜3日おいて黄熟させる。
●塩分は12%、塩分が少ないとかびる心配がある。焼酎も忘れずに。
●しっかりとしたチャック付きビニール袋(ジップロックのLが丈夫でおすすめ)を使う。1kgの梅が平らになるように入れてチャックを閉め、1〜2日に1度、上下を返す。透明の袋だと中が見えるので、水分が上がってきたときにも分かりやすい。
●10日ほどおいて上がってきた梅酢は白梅酢として使える。これにアクを抜いた赤紫蘇を加えたものが赤梅酢。
●梅雨明けに土用干しとして3日3晩干す。

※詳しい作り方は野村紘子さんの著書『娘へ継ぐ味と心 消えないレセピ』を参照。
  • 野村紘子

    野村紘子 さん (のむら・ひろこ)

    料理家

    料理上手の母から多くを学び、40年以上にわたって料理教室を開催。著書に『受け継ぎたいレセピ』(誠文堂新光社)など。

『クロワッサン』1118号より

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