インテリアスタイリストが提案、毎日使う器やグラスを使った花の飾り方。
どんな器でも素敵に見える、花と器の相性とは。
撮影・ローラン麻奈 文・嶌 陽子
「毎日使っている器やグラスも充分魅力的な花器になるんですよ」
普段から家に季節の花を飾って楽しんでいるというみつまともこさん。今回は花器以外のさまざまなものを使って花を飾る方法を伝授してくれた。
「脚付きグラス、ティーポット、ガラスの耐熱皿など、使うのは身近な器や道具ばかり。水揚げして丈が短くなったり、花首で折れてしまったりしたものも、こうした器とうまく合わせることで最後まで楽しめます」
酒器やティーポットは、それ自体のデザインがきれいなので、置くだけで絵になる。シンプルな花器に生けるよりテクニックいらずなのも魅力だ。
「飾りたい花にぴったりのサイズや雰囲気の花器がなくても、アイデア次第でいかようにも飾れます。ぜひ家にあるものを使って楽しんでみてください」
ガラスの耐熱皿に枝を優美に沿わせて。
器の縁にコデマリなどのしなる枝を沿わせるときれい。「中央には花が横向きについているものがおすすめ。終わりかけの花の頭でも」
姿の美しい酒器で和の雰囲気を演出。
和のイメージで飾りたい時は、徳利や片口が活躍。「形が優美なので絵になります」。1つでは寂しい場合、高低差をつけて2つ並べても。
ティーポットは丈の低い花にぴったり。
姿が可愛いティーポットには茎を短く切った花を。「シンプルな花が数種類でも見栄え充分。ポットの縁から花や葉を少し垂らしても素敵」
小さな花を瓶に入れて吊るして楽しむ。
口がすぼまっている瓶の首を紐で結び、窓辺や壁などに吊るすと、部屋のアクセントに。「トイレの壁の隅に吊るすのもおすすめです」
脚付きグラスを2つ並べて楽しげに。
グラスの外に花や葉を出すようにして動きをつけるのがコツ。「上部にボリュームを持たせるように生けるとバランスよく見えます」
かごとコップを使った華やかアレンジメント。
かごの中に背の低いコップを複数入れて好きな花や葉を差すことで、かごに生けたような姿に。「実ものを混ぜるとこなれ感が出ます」。コップをなるべく隙間なくかごに入れると生けやすい。「外側の花はかごの縁に立てかけて」
『クロワッサン』1092号より