パンやシリアルにコーヒーだけ。そんなありがちな糖質過多、たんぱく質不足の朝食が、肌を老化させることをご存じだろうか。
「40代以降に顕著になってくる見た目の差は、糖化の差、食事やインナーケアの差と言えると思います」と皮膚科医の小林智子さん。
糖化とは、過剰に摂取し、消費されずに余った糖が、体内のたんぱく質と結びついてAGEsという質の低いたんぱく質を生成すること。AGEsは肌に黄ぐすみを引き起こし、さらに肌の真皮に蓄積するとハリや弾力を失わせる。
「糖化のリスクを防ぐには、血糖値の急上昇を抑えること。糖質をゼロにする必要はありません。具体的には、GI値(血糖値の上がりやすさの指標)の低い炭水化物を選ぶ。野菜を先に食べ、レモン汁など抗糖化食材を摂る。そして朝食を食べること自体、一日の血糖値を安定させることに繋がります」
また、炭水化物に偏りがちな朝食こそ、肌や髪の材料であるたんぱく質を摂ることも意識したい。
「40、50代の女性の多くはたんぱく質不足ですから、毎食コツコツ取り入れてください。私自身、たんぱく質の量を増やしたらひどい乾燥肌が改善した経験があります」
糖化対策とたんぱく質強化をした上で、足りない栄養素を補うのが肌悩みを解決する近道に。中でも、大人の肌には活性酸素の働きを抑える抗酸化成分が必須だ。
「どれも意識づけできれば簡単なこと。朝食なら習慣化もしやすいし、必ず見た目に表れますよ」