節約収納コンサルタント・本多さおりさんの、買ったものをとことん「生かす」節約術。
撮影・柳原久子 文・嶌 陽子
買ったものをとことん「生かす」ことが、 自分らしい節約の仕方。
「子どもが生まれてからは特に“モノ”より“コト”にお金をかけたいと思うようになりました。家や車には高級は求めず、中古で充分。でも旅行など、今しかできないことにはなるべくお金は惜しまないようにしていますね」
そう話す本多さおりさん。約2年前に中古マンションをフルリノベーションして移り住んだ新居は、当初の希望どおりの広さではなかったものの、「広いルーフバルコニーがあるのを見て、ここを最大限に活用すればいいかなと思ったんです」
その言葉どおり、ルーフバルコニーは5歳と3歳の息子たちの格好の遊び場となっているほか、本多さんも時々ここで仕事をしたりくつろいだりする。
「夏はほぼ毎日、ここに出したビニールプールで子どもたちが遊んでいました。時には家族で食事をすることも。近々家庭菜園にも取り組みたいですね」
本多さんのお金の使い方に関するモットーは、買ったものを徹底的に活用すること。
毎日使うもの、コストパフォーマンスがいいと思ったものには、多少値が張ったとしても出費を惜しまない。一方、使わなくなったものは売ったり譲ったりして循環させている。
「数年前、モノが溢れていた実家で大がかりな断捨離の手伝いをしました。
両親が『安くておトク』と思って買ったものが使われず、たくさん眠っていたんです。でも『おトクでうれしい』という一時の感情で買ってしまったものを、結局使わないでいるのは悲しいなと思って。
値段に関係なく『これはいい買い物かどうか』を時間と労力をかけて吟味し、買ったらとことん生かす。それが結果的には節約につながるのかなと思っています」
節約術1(子どもの服はオフシーズンのセールでおトクに購入。)
どんどん成長する子どもたちの服はアイデアを駆使して安く購入。
「水着やフォーマル服、パジャマなどは、オフシーズンのセール時期に来シーズンのものを買っておきます。質のいいものが、半額以上値引きされていることもあるんです。1年後の子どもの成長を見越して、大きめのサイズのものを買うのがコツです」
節約術2(電気調理鍋を活用しフードロスを減らす。)
3年ほど前に購入した「ホットクック」は、今や本多さんの食事作りになくてはならない存在に。
「材料を入れてボタンを押すだけで料理をお任せできるので本当に助かります。時間がない時、市販のお惣菜を買いに行くよりお金も時間もかかりません。冷蔵庫に余っている食材を入れて料理が作れるので、フードロスも減りました」
節約術3(障子にモヘアテープを貼り暖房効率をアップ。)
壁がなく、ひと続きの間取りになっている本多さんの自宅。暖房効率を少しでも上げようと考え、窓からの冷気が入るのを防ぐために障子に工夫を加えた。
「モヘアテープを障子の縁に貼って隙間を塞いでいます。試行錯誤しながら全ての障子に貼って、この冬やっと完成。エアコン代がある程度抑えられている気がします」
節約術4(「フリマ用ボックス」を作り、 売り時を逃さない。)
サイズアウトした子どもの服などはインターネットのフリマサービス「メルカリ」に出品。出品予定のものは一つの箱にまとめて入れ、定期的にチェックしている。
「季節の初めにその季節の服や小物を出品するなど、売り時を逃さないようにしています。効率よくモノを循環させることができるし、不用品が溜まりません」
『クロワッサン』1062号より