窓を開けて風を通すと疲れにくい?【疲れない暮らしのコツ】
毎日のなにげない習慣が、意外と疲れの原因になっていたりするもの。「疲れない暮らし」へスイッチするコツを、東京 疲労・睡眠クリニックの梶本修身さんに聞きました。
イラストレーション・松元まり子 文・佐野由佳、小沢緑子
窓を開けて風を通すと疲れにくい。
高層ビルやオフィスの一室といった人工的で密閉された空間にいると、ドアを開けるだけでホッとすることがありませんか。理由は、外から遮断された空間に〝ゆらぎ〟が生まれるから。
ゆらぎ環境のほうが運転効率の低下が抑えらえる
このゆらぎは自然界にたくさん存在します。
たとえば木漏れ日の輝き、風のそよぎ、鳥のさえずりといった、常に一定ではなく、変化しているものがそう。そして、人はこのゆらぎのある環境にいると安心し、心地よさを感じます。
さらに、ゆらぎには「疲れを軽くする効果」が。ある実験で、ゆらぎのない環境より、ゆらぎのある環境(温度と湿度がプラスマイナス1・5度の範囲で変化)で車の運転をしたほうが疲れが軽くなり、しかも運転能力が低下せず、事故を起こしにくくなったという驚きの結果が。
車の運転中はもちろん、家にいるときも仕事をするときも、長時間同じ所にいる場合は、なるべく窓を開けておくようにしましょう。風を通すだけでも室内にゆらぎが生まれ、疲れにくくなります。
『Dr.クロワッサン 新装版 疲れないコツ』(2019年7月29日発行)より。