疲れをとるために、かえって疲れることをしていませんか?
イラストレーション・松元まり子 文・佐野由佳、小沢緑子
\ そんなことしたら疲れちゃいますよ!/
(かえって疲れること1)炭水化物抜き
× 太ると体に悪いから、炭水化物は食べない。
脳や体が動くために必要なブドウ糖は炭水化物からしか作れません。エネルギーが不足するので、疲れやすくなります。
○ 炭水化物を食べると、 イライラしない。
炭水化物は自律神経を調整する物質「セロトニン」を作るのにも必要です。炭水化物をちゃんと摂っていれば精神的にも安定して、無駄にイライラすることもなくなります。
(かえって疲れること2)休日の過ごし方
× 休日は郊外の温泉でのんびりと過ごす。
温泉旅行では疲れはとれません。体温や血圧が急変するので、入浴は運動と同じこと。行き帰りの渋滞もうんざりです。
○ 休日は出かけずに、ソファーでゴロゴロ。
休日に疲れをとるなら、何もしないでゴロゴロするのがいちばん。趣味に没頭など、疲れに疲れをプラスするようなもの。何もしないことこそ、上質な休日の過ごし方なのです。
(かえって疲れること3)冷房
× 体に悪いので、冷房は消して寝る。
汗をかくことは自律神経にとっては運動と同じこと。寝ながらジョギングしているようなもの。疲れがたまる一方です。
○ 適温をキープして、汗をかかず熟睡する。
「エアコンは体に悪い」というのは誤解。快適に眠れる室温のほうが体温調節の必要もなくなり、自律神経を休めることができます。寝汗をかかない程度の室温をキープしましょう。
(かえって疲れること4)仕事帰りのジム
× 仕事帰りはジムでリフレッシュ。
運動した達成感や高揚感で気分的にはすっきりしますが、運動をすることで、仕事の疲れが吹き飛ぶことはありません。
○ 疲れている日は家に帰って休む。
運動をすると、体温や心拍数を調整するために自律神経が働きまくるので、疲れます。疲れをとりたいのなら、仕事帰りにジムに寄るより、早く家に帰ってゆっくり休むべきです。
(かえって疲れること5)お風呂
× 熱いお風呂で疲れをとる。
お湯につかると体温上昇を防ごうと、自律神経は重労働をしいられます。疲れがとれるどころか、かえってぐったりです。
○ 疲れている日は、シャワーですませる。
いちばん自律神経に優しいのは、ぬるめのシャワーでサッとすませること。体温調節をがんばらなくてもすむからです。どうしても湯船という人はぬるめのお湯で、せめて半身浴に。