ぐっすり眠る秘訣を知って血管年齢を若返らせるコツ。
血管新生に重要なホルモンを活躍させるには毎日良質な睡眠をとることに尽きます。
文:韮澤恵理 イラストレーション:ヤマグチ・カヨ
1.歯磨きは寝る30分前までに
寝る前に歯を磨く習慣は大切。でも、歯を磨くという行動は体には刺激なので目が冴えてしまい、睡眠へいざなうメラトニンの減少につながる。就寝の30分以上前にすませるのが安眠の秘訣。歯を磨いたあとは食べ物を口にしないので、胃を空にすることにも役立つ。
2.スマホをベッドに持ち込まない
現代人の睡眠の質を下げている最大の原因はブルーライトなどの光。特に寝る直前の光の刺激は睡眠ホルモンを減らしてしまう。テレビやパソコンはもちろん、目の近くで見るスマートフォンは思っている以上に悪影響。さらに、目覚まし代わりにスマホのアラームを入れて枕元に置くと、電磁波の影響でメラトニンが壊れてしまう。終了時間を決め、寝るときはスマホをベッドに持ち込まないのが原則。
3.寝酒の習慣をやめる
眠れないからと寝酒を習慣にしている人が少なくないのですが、飲酒による眠気は浅い眠りで、細胞の再生につながる深い眠りに入りにくくする。かえって就寝直後の一番大切なノンレム睡眠を得られなくなってしまう。さらに、アルコールを分解するために肝臓などが働き続けてしまうので、体は毛細血管ケアに手が回らず、どんどん状態が悪くなってしまう。
4.夜中に目が覚めても起き上がらない
深夜に目が覚めてしまうことがあるが、このときにしてはいけないのが、「スマホで時間を確認する」「起き上がってなにか作業をしてしまう」こと。そのまま暗闇の中でじっと目を閉じていると、すぐに再び眠りが訪れるのが自然のリズム。トイレで目が覚めた場合でも、フットライト程度のわずかな明かりで行くようにしたい。どうしても眠れない場合でも、暗い中で横になっているだけで体は休まる。
5.睡眠は7時間をキープする
アメリカでの調査によると、睡眠時間が7時間の人は、3~4時間の人や、逆に8時間半以上と長い人に比べ、死亡率が低いことがわかっている。睡眠時間が足りていない人は、本人は慣れてしまっても、老化を防ぐさまざまなホルモンの働きが悪くなり、生活習慣病にかかりやすく、血管も傷つく。また、たくさん寝ればいいというわけではなく、長すぎる睡眠は体内時計のリズムを乱してしまう可能性が。