さらに会場にお客さまが足をはこんでくださるようになっても、しばらくは満席の状態での開催は無理だろうというのがもっぱらの噂。座席で直接に隣り合わないよう一席おきに座っていただくとか、それでも前後の間隔が近すぎると不安があれば、一列おきか。最大でも客席の半分、どうかすれば4分の1のお客さましか入場できないことになります。
そうなると最大の懸案は「笑いにくくなる」ことです。
人間は不思議なもので大勢が密集して、周りが笑っていると安心して声を出して笑えるものだそうです。隣の人が笑って体を揺らす、その振動が伝わって笑いも伝播するということもあるかと。前も後ろも右も左も、充分すぎる空間があると不安で笑えないかも。しかも高座の咄家のツバが飛ばないように舞台にアクリル板でも立てられたら刑務所の面会みたいでねぇ……落語日和、まだ遠いようです。