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鮭とともに生きる町・村上を訪ねる。きらきら羽越観光圏の旅<3>

  • 文・斎藤理子

鮭料理の多彩さを体験できる、
鮭づくしコースを堪能。

村上は、鮭の一人当たりの消費量が日本一。身はもちろん、頭や皮、内臓、骨にいたるまで、何も無駄にすることなく味わい尽くすために、さまざまな料理方法が発達しました。その数はなんと100種類を越えるといいます。そんな鮭料理のフルコースが味わえるのが「割烹 千渡里(ちどり)」。カウンターで肴をつまみながら気軽に1杯から、お座敷で懐石コースまで、用途に応じて利用できる、地元の人に大人気の割烹です。

自家製はらこ(いくら)の醤油漬け、ハツやレバーの醤油煮、氷頭なますといった珍味はどれもえもいわれぬ味わい。村上の老舗酒蔵「宮尾酒造」の〆張鶴の淡麗旨口によく合います。

鮭の酒びたしは、塩引鮭を1年間かけて乾燥熟成させ、スライスしたもの。そのままでも美味しいのですが、日本酒をかけていただくのが伝統的な食べ方です。固かったスライスが食べやすくなり、旨味の相乗効果で後を引く味に。こちらもお酒がすすみます。

真打ちはやはり塩引鮭。想像していたよりもずっと塩分控えめで、身はふっくら。そこに熟成によって深まった旨味が加わり、箸がとまりません。お酒にももちろん合いますが、炊きたての新潟産コシヒカリと食べればまさに口福。日本人に生まれてよかったとしみじみ思う瞬間です。

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