顔のシワやたるみは頭皮から引き上げる。そのためには頭皮の下の頭筋膜(とうきんまく)をほぐすことが必要というメソッド、「頭筋膜リフト」を考案した村木宏衣さん。目の下のたるみとフェイスラインが気になるイラストレーターの田中ひろみさんが、サロンで体験した。
「頭と顔は一枚の筋膜でつながっています。ストレスや肩こりなどで頭の筋膜が癒着したり、カチカチに固まってくると、額だけを動かすことになってシワができるし、顔を引き上げる力が弱くなるので、頬のたるみや二重あごになります。解消するためには筋膜をリリースして、本来の弾力を甦らせてあげることが大切なんです。頭筋膜を頭蓋骨から引きはがすようなイメージで、頭皮の凝りをほぐせば顔が自然とリフトアップしますよ」
と村木さんが説明。まず田中さんの頭をチェックした。自分で頭を触ってもらうと、「頭の鉢が角張っている感じがするし、頭皮もほとんど動きません」と田中さんも神妙な面持ちだ。
「本来、頭は丸くてなめらかな状態なんですが、頭筋膜が硬くなっていると四角く張ってくるんです。この状態をよく覚えていてください。施術後はまったく変わってきますよ」
村木さんがいよいよ施術をスタート。磁気を帯びたスティックを田中さんの頭皮に当ててほぐしていく。
「側頭部が硬くなっていますね。ここが凝り固まると頬を支える力が弱まり、たるんでほうれい線が深くなってしまう原因になります。側頭部は目の血流にも関わっているので、眼精疲労やかすみ目にもなりやすいんです。それから肩からつながっている僧帽筋(そうぼうきん)の上部と後頭部も硬いですね。ここが硬化すると首とあごの動きをロックしてしまうので、フェイスラインがもたついてしまいます。ちゃんとほぐして弾力をとり戻しましょう」
村木さんが田中さんの頭の状態を調べていく。後頭部が硬いと連動して頭頂部も強張ってくるという。
「頭頂部は筋肉がなく毛細血管の数も少ないので、ここが萎縮して血流が悪くなると薄毛の原因に。頭全体の筋膜の弾力をいい状態にすれば血行もよくなり、毛根の細胞も活性化されます」
「自分で揉んでもいいんですか?」と田中さんが尋ねると、
「日頃から自分で凝りをほぐすことが一番です」とのこと。