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どう摂るとより効果的? 「豆」の栄養学。

健康によい食材も食べ方ひとつで効果は変わってくるもの。知っておきたい栄養の基本を押さえておきましょう。食物学専門の佐藤秀美さんに話を聞きました。

撮影・黒川ひろみ 文・井上健二

抗酸化力を高めるには色とりどりの豆を。

豆の色合いはカラフル。食卓をカラフルにすると栄養バランスは整いやすいというけれど、豆も様々な種類をミックスして色彩豊かに楽しんだほうがいい。

「なぜなら豆の色にも、健康効果が期待できるからです」

色を作る色素の正体は、ポリフェノール。ポリフェノールというと赤ワインが有名だが、小豆、金時豆、黒豆、キドニー豆といった赤い豆や黒い豆には、赤ワインと同じアントシアニンというポリフェノールが含まれている。

「アントシアニンは抗酸化作用が高いことで知られます」

サラダや付け合わせに豆をトッピングするときは、色とりどりのミックスビーンズを使うと色のパワーを余すところなく享受できる。

どう摂るとより効果的? 「豆」の栄養学。

大豆のイソフラボンには女性ホルモンに似た働きが。

大豆特有の成分のひとつに、イソフラボンがある。

「大豆イソフラボンは、ポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。さらに、女性ホルモンに似た働きをすることで、女性ホルモンの減少による更年期症状の緩和や骨粗鬆症の予防にも役立ちます。日本人女性を対象とした研究では、大豆イソフラボンの摂取量が多いほど乳がんのリスクが低下する結果の報告も」

また、日本人女性の2人に1人は、腸内細菌で大豆イソフラボンをエクオールという成分に変換することができるという。

「エクオールは大豆イソフラボンよりも女性ホルモン様作用が強いことが報告されています」

サプリとは異なり、大豆から普通に摂れば過剰摂取の心配もない。

どう摂るとより効果的? 「豆」の栄養学。

佐藤秀美(さとう・ひでみ)●学術博士(食物学)。栄養士、日本獣医生命科学大学客員教授。電機メーカーで調理機器の研究開発に従事した後、独立。美味しさと栄養の両立を追求。

『クロワッサン』997号より

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