備後屋(びんごや)【素敵な日用品が揃う東京の名店】
春、生活に新しい風を吹き込みたい季節です。使うたびに喜びをもたらしてくれる日用品が手に入る、厳選の店を紹介。
撮影・MEGUMI(DOUBLE ONE) 文・河野友紀
使いやすく、丈夫。日本の民芸の魅力を存分に味わえる。
【若松町】備後屋
オープンから約60年、全国の職人が作った生活雑貨を扱う『備後屋』は、今や海外の人にも知られる存在だが、「民芸は非常に分野が広く、うちが扱っているのはほんの一部。そして何々が民芸だ、という枠組みはないんですよ」、と社長の岡田芳宗さんは語る。
店舗は5フロアあり、2階は器、3~4階は染め物などの布もの、地階は郷土玩具、1階は和紙製品やかご、そして各フロアからチョイスされた品々が並ぶ。驚くのは、商品にあまり説明がないこと。「物にストーリーはいらないと思うんです。無駄な知識があると目が曇る。うちに置いてあるものはすべて、使って初めて生きるもの。丈夫さや使いやすさなど、物本来の魅力で選んでほしいんです」(岡田さん)
●東京都新宿区若松町10-6 TEL.03-3202-8778 営業時間:10時〜19時 月曜、第3土・日曜休
『クロワッサン』995号より
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