【六本木】気になる展覧会を巡って、心ゆくまでアート三昧の1日を。
撮影・中垣美沙 文・黒澤 彩
今や上野公園界隈と並ぶアートの街としておなじみの六本木。広大な敷地に立つ国立新美術館を筆頭に、歩いて回れるエリア内にいくつもの美術館やギャラリーが点在している。なので、見逃したくない展覧会が同時に開催されているときは、朝からハシゴするのがおすすめ。歩いてみると、大きな商業施設には意外と緑が多く、新緑の季節には散歩も心地いい。夜の六本木とはまったく違う街の表情に出合える。
国立新美術館
芸術の都ウィーンから、モダニズムの傑作が来日。
ガラスのカーテンウォールが目を引く建物は、黒川紀章氏の生前最後に完成した美術館建築としても有名。国内最大級の展示スペースを誇り、コレクションを持たずに多彩な企画展を開催している。この春は、グスタフ・クリムト、エゴン・シーレらの絵画で知られる、ウィーンのモダンアートを紹介する展覧会に注目。19世紀末のウィーンでは、建築、デザイン、インテリア、ファッションといった分野を超えて芸術運動が盛んになり、そこから生まれた装飾性豊かな作品は、後に「世紀末芸術」と呼ばれた。ウィーン・ミュージアムの所蔵品を中心とした約400点で、世紀末芸術の傑作と、そこに至る歴史的背景をたどる。
『ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道』
4月24日(水)〜8月5日(月) 火曜休館(4月30日は開館) 10時〜18時(4月28日〜5月2日、5月5日、4・5・6月の金・土曜〜20時。5月25日〜22時。7・8月の金・土曜〜21時) 料金・一般1,600円
●東京都港区六本木7-22-2 TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
complex665
3つの現代アートギャラリーが集結。
日本のアート業界を牽引する3つのギャラリー、「小山登美夫ギャラリー」「ShugoArts」「タカ・イシイギャラリー」が入る建物。1カ所で3展示も見られるので忙しい人にも好都合では? それぞれの所属アーティストによる個展を中心に、グループ展なども開かれる。ギャラリーは入りづらいイメージがあるかもしれないが、実はとても気軽にアートと出合える場所。人気作家の新作をいち早く見られたり、初めてお披露目される若手作家をチェックできるのも醍醐味だ。基本的に、展示されている作品は購入もできるので、コレクター目線で作品を鑑賞する楽しみも。
●東京都港区六本木6・5・24 11時〜19時 日・月曜、祝日休館 入場無料
小山登美夫ギャラリー(2F)
TEL.03-6434-7225
トム・サックス『Smutshow』
4月20日(土)〜5月25日(土)
ShugoArts(2F)
TEL.03-6447-2234
米田知子『アルベール・カミュとの対話』
4月13日(土)〜5月25日(土)
タカ・イシイギャラリー(3F)
TEL.03-6434-7010
グループ展 〜4月27日(土)
荒木経惟展 5月25日(土)〜
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