天井から吊ったカゴ、棚にひしめく台所用具。モノは決して少なくはないけれど、その光景が絵になる福田春美さんのキッチン。
「料理する時はコンロの前、作業する時はダイニングテーブルに向かって。一日のほとんどをこのキッチンで過ごしています」
いわく、「出しっぱなし、置きっぱなしのずぼら収納(笑)」。でもそこには、「とにかく負荷のかからない暮らしをしたい」という多忙な福田さんの思いがある。
「必要な時すぐに取れるようにしたいから、道具は使う頻度の高いもの順に、定位置から3歩以内に手に届くように置いています。例えば料理で使う菜箸などはコンロの前とか。あと、空間に合わせて収納したり、開け閉めもいやなので、扉のない棚が多いですね」
そして部屋づくりには数々のショップの立ち上げで培ったノウハウも生きている。足場板や水道管など、ショップの余り材で作った棚、天井から吊るす収納も限られた空間を活用するプロの技。
「大きなカゴを吊るして中に小さなカゴを入れれば、水仕事のあと収納しながら乾かせる。楽ちんだし合理的でしょう? とにかく私の部屋では『ちゃんとしまわなくてすむ』ことが大切なんです(笑)」