お好み焼きや餃子などいつもの料理にカレー粉を足して、新鮮な味わいに【ぐっち夫婦のレシピ】
撮影・田村昌裕 スタイリング・河野亜紀
(カレー粉)+さば味噌煮
【材料と作り方(2人分)】
1.さば半身2枚に塩少々、酒大さじ2を振る。15分ほど置いた後、流水で洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取る。しょうが1かけを皮付きのまま薄切りにする。
2.熱湯適量を沸かし、1のさばにかけ、霜降りをする。
3.さばを並べられる大きさの鍋に、水300ml、酒大さじ2、砂糖大さじ1、しょうがの薄切りを入れ中火にかけて沸かし、さばの皮を上にして入れる。
4.ひと煮立ちしたら、アクを取る。汁を少量とって、みそ大さじ1と1/2、カレー粉小さじ1を溶いて入れ、落とし蓋をし、弱火で10分ほど煮る。
5.火を止め、時間があれば1時間ほど放置し、中まで味を染み込ませる。
6.再度火をつけ、茎を切り落としたししとう4本を入れる。煮汁にとろみがつくまで弱火で煮たらできあがり。
(カレー粉)+お好み焼き
【材料と作り方(2人分)】
1.ボウルにお好み焼き粉100gとカレー粉大さじ1、卵2個、水150mlを入れてよく混ぜる。
2.キャベツ粗みじん切り300g、長ねぎ小口切り1/2本分(60g)、揚げ玉大さじ2、5mm幅の輪切りにしたちくわ2本分(60g)を加えて全体が均一に混ざるように混ぜ合わせ、生地を作る。
3.フライパンを中火で熱してサラダ油を少量入れ、豚バラ肉薄切り3枚を並べる。その上に生地の半量を入れ、形を整える。
4.底が固まってきたら裏返し、蓋をして火が通るまで蒸し焼きにする。同様にもう1枚焼く。
5.焼き上がったお好み焼きにソースを塗り、マヨネーズをかけ、花がつお、青のり(すべて適量)をトッピングする。
(カレー粉)+餃子のタレ
【材料と作り方(作りやすい分量)】
1.しょうゆ大さじ2、酢大さじ1、ラー油少々、カレー粉小さじ1/4を混ぜ合わせる。
2.小皿に入れ、焼いた市販の餃子適量に合わせる。
(カレー粉)+塩バター トースト
【材料と作り方(2人分)】
1.食パン(6枚切り)2枚に有塩バター10gを塗る(バターが固ければ軽く電子レンジで加熱し、軟らかくする)。
2.バターを塗った面にカレー粉小さじ1/2を振る。
3.トースターでパンがカリッとするまで焼く。
(カレー粉)+シチュー
【材料と作り方(5皿分・作りやすい分量)】
1.じゃがいも2個とにんじん1/2本の皮をむき、乱切りにする。玉ねぎ1個をくし形切りにする。いんげん2本を4〜5cm幅に切る。鶏もも肉250gを一口大に切って塩・こしょう各少々で下味をつける。牛乳は100ml量っておく。
2.鍋にサラダ油大さじ1を熱し、玉ねぎを中火で炒める。玉ねぎが透明になったら鶏肉を加えて、色が変わるまで炒め、じゃがいもとにんじんを加え、全体に油が回るように炒め合わせる。
3.水600mlを加えて中火で煮る。沸騰したらアクを取り、弱火で野菜が柔らかくなるまで約15分煮る。
4.一度火を止め、市販のシチュールー1/2箱(90g)を入れ、溶けるまでよくかき混ぜる。いんげん、牛乳小さじ1で溶いたカレー粉小さじ1、残りの牛乳(95ml)を入れ、さらに5分程度弱火で煮込んだら完成。
(カレー粉)+シーザーサラダ
【材料と作り方(2人分)】
1.厚切りのベーコン50gを切る。小さめのフライパンにサラダ油小さじ1を中火で熱し、ベーコンを焼く。焼き色が付いたら、カレー粉を少量まぶしさっと炒めて火を止める。
2.ロメインレタス100gを洗い、水気をしっかり切る。手で食べやすい大きさにちぎる。
3.シーザーサラダドレッシング大さじ2にカレー粉小さじ1/4を加えてよく混ぜ合わせる。
4.皿に2を盛り、1のベーコンをのせる。パルメザンチーズ(ブロックタイプ)を適量削り入れ、クルトン適量、温泉卵1個をのせる。
5.食べる直前に3をかけ、粗びき黒こしょう少々を振る。
T カレー粉も、万能だけど成功するか否かはタイミングや量次第。だから一番簡単なのはトースト。バターを塗った上に振るだけで一品に。
S 火も使わないしね。一方で、さば味噌煮で使う分量は、何度も調整して小さじ1に行き着きました。合わせる際も、味噌とカレー粉を煮汁と一緒に混ぜてから入れないと馴染みにくかったです。
T さば味噌煮は意外なように思われがちだけど、カレーと味噌の相性がいいので調和しやすいと思います。だから味噌汁にも合うんですよ。
S 魚の臭みも気にならなくなるし。鮭+カレーもいい。
T うん、白身魚も合うね。
S タラとかね。
T メカジキとかね。
S 発想が止まらない(笑)。焼き鳥も合わせたい!
T おいしそうだね。サテみたいな感じで。
S シチューもさば味噌煮と同じく、牛乳小さじ1で溶いてから入れました。
T カレーシチューは給食っぽくておいしかった。ただ分量が難しくて、大さじ3入れたらそれはもうカレー(笑)。
S クリーミーさは残しつつ風味が楽しめる量がポイント。
T 逆にカレーにしたいときはそれぐらい入れると、小さい子にも食べやすいクリームカレーになります。
S だから、シチューの翌日アレンジにもいいと思います。クリーミーなものとカレー粉が合うんですよね。シーザードレッシングもマヨネーズベースなのでおいしく仕上がりました。これも、小さじ1/2で試したら多かったので1/4に。ベーコンを焼く際のカレー粉はなくてもいいけれど、口の中に入れたときの香りが際立つので採用しました。
T スパイスはちょっと火を入れると香りが立つからね。ドレッシングはオニオン系でもフレンチ系でも。カレー粉は何を合わせてもおいしい。
S そうね、スイーツだとちょっと悩ましいけど。
T スイーツならスパイス単体で合わせたほうが仕上がりは上品になると思う。コリアンダーだけとか。カレー粉は複数の混合スパイスなので、どうしてもカレー風味のスイーツになっちゃう。
S お好み焼きも何回か作ってこの分量に。生地に大さじ1入れるってけっこう多そうですが、初めに小さじ1で試したらカレーの味が全然しなくて、少しずつ増やしていきました。野菜から水分が出るしスパイスは塩が入ってないので、カレー粉をどこまで増やせるか。あとソースにカレー粉を混ぜたらどうなるか。この2つの実験を繰り返しました。
T ソースが強くて、カレー粉が負けちゃうんだよね。
S そう。だったら、食べながら香りが感じられる生地のほうに多めに入れようとなった経緯があります。
T 結果的に、風味がついて馴染んだね。餃子のタレは、ただ混ぜるだけとお手軽だけどすごく味変ができ、子どもも好きそうな変わりダレに。ポイントとしては、スパイスは塩と同じで、入れすぎちゃうと引けない。だから一気にガッて入れると……。
S 粉っぽくなっちゃう。このタレもそうだったね。あと煮詰める料理、さば煮なども汁気が減っていくことで粉っぽくなるので注意。
T 肉じゃがぐらい汁気が残る料理だと気にならないけど、煮詰めたりタレに混ぜるような料理は塩梅に気をつけて。でも、それさえ気をつければ使い方は簡単だし料理の幅も広がる。だから、これをきっかけにいろんなスパイスを手にとってほしいですね。
『クロワッサン』1122号