くらし

【溝井喜久子さん】最初に全部言わず余白を残す。やりとりで広がるのがツイッターの魅力。

約9万人のフォロワーがいる御年83歳の溝井喜久子さんに聞く、ツイッター文章術。
  • 撮影・青木和義 文・一澤ひらり

私のツイートは義憤と女性へのエール。揺るぎないので批判されても平気です。

溝井喜久子さん

溝井喜久子さん 83歳 @kikutomatu (フォロワー約9万人)

御年83歳。長い人生経験と生活に根ざしたツイートが共感を呼び、約9万人のフォロワーがいる溝井喜久子さん。76歳でツイッターを始めてから「一日じゅうつぶやいている」という、その書き方にはどんな秘訣があるのだろう。

「ツイッターは140字の制限があるから前置き無用。最初に結論を書くことが何よりも大切ね」
と溝井さん。一番重視するのは自分が言いたいことを相手に伝えること。いかにわかってもらえるかが大切なので、平明な言葉でズバリと書く。
「遠回しな表現はしません。それで反感を買って突っかかってこられようが、批判されようが、自分の考えは揺るぎないから平気です。この歳になって、もう怖いものなんてないですよ(笑)」

言いたいことの1から10まで全部書いてしまうと押しつけがましいし、読むほうも面白くない。そこでツイッターの特質が活きるという。
「ツイートするとフォロワーから質問や感想が返ってきます。それに答えてまた書くというやりとりがいいのよね。最初に全部言わず70%ぐらい書いて余白を残すと、足りない30%は相手が継いでくれて考えが深まるし、他の人も参加してきて、話が広がっていきます。これがツイッターの醍醐味ですよね」

左は大学生になった昭和28年に購入、今も愛読する漢文の本。電子書籍でも読書を楽しんでおり、話題の漫画もチェック。

溝井さんがツイッターを始めたきっかけは、友人が関係するイベントを紹介したいという思いからだった。当初は何の反応もなかったが、自身の戦中戦後の体験談、日々の暮らしぶりなどをつぶやくようになり、フォロワーが広がっていった。中でも共感を得たのが、日本社会に根深く植え付けられている男尊女卑的な考え方や、嫁姑問題、女性の生き方に対する舌鋒鋭い直言だ。

「最悪なのは上から目線でお説教する感じのツイート。そういうこと言う男の人、多いの。昔はああだったこうだったって説教調になるけど、昔じゃなくて今が大切なんです。しかも押しつけたがるでしょ。逆に女性はいろんなことを押しつけられてきたから、それをはねのけたいし、解放されたいっていう気がすごくありますね。それから目上が偉いみたいに舅や姑が威張って、お嫁さんがこき使われているような、そういうのも嫌です。私のツイートには“義憤”が根底にありますよね」

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