くらし

庭師、草盆栽家に教わるベランダガーデニング入門。完成までの流れがわかります。

  • 撮影・青木和義 文・大澤千穂

3. プランターに背の高い樹を植えていく。

プランターの配置決めの後、背の高い立ち木から植える。角度は直立ではなく、山の斜面のような傾きで植えるのが、砂森さん流。
「立ち木それぞれの枝の曲線や、隣のプランターとの重なりが美しいですし、自然に近いほうが長い目で見ると飽きないもの」

樹の位置が決まったら、その上にかけるように培養土を入れる。
「水をやると土がふくらむので、鉢からこぼれ出ないよう土の量はフチより少し低めが目安。土は品質がなにより大切です。植物の成長にも影響するので、安価すぎないものを選んでください」

軽石を敷き、苗木を置く。麻布に包まれた苗木は、布が腐食して土に還るのでそのまま。ビニールポッド入りは取り外す。
様々な土や養分が配合された培養土。

4. 樹を植えたあとのプランターに下草を入れる。

植物や容れ物の大きさにもよるが、一つのプランターにおよそ7、8種。「少し密に植えたほうが、より自然の風景に近いかなと」
デザイン画は描かず、その場の感覚を大切に植えていく。「植物がいきいき、楽しそうに見えるように植えると動きが出ます」

下草の寄せ植えのコツは、好む環境が同じ植物を合わせること。
「日当たりや水分量など、適した環境を見極めて植えると失敗しません。色合いは好みですが、毎日見るものなので緑が多めのほうが安らぐのでは。僕は緑と花の対比は7:3くらいで考えます」

一方、植える量や間隔は気にしすぎる必要はないという。
「少し多めに植えても植物同士が根を張りながら自ら間隔を取っていくので、問題ありませんよ」

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