「どこに座ったらいいかしら?」というご質問もありますが、それぞれお好みですからねぇ……。がっつり落語に聴き入りたいかたはなるべく前方、お弁当やお酒とともにのんびり楽しみたいかたは真ん中から後方あたりなんかいいんじゃないでしょうか。さあまだ開演まで15分くらいはあるな……なんて思っていると何やら太鼓が鳴り出して、おやおや? 三味線が鳴って幕が開き、若い落語家らしき者が出てきてしゃべり始めましたよ。
実はこれ“前座”と呼ばれる落語家修行中の若者。れっきとしたプロなんですが、彼ら前座の本業は楽屋で先輩師匠がたのお手伝いをすること。落語はまだ商品になる前、つまり“料金のほか”なので開演時間前に高座に上がり、開演時間に高座を下りるのです。でもこの中に将来の名人が!? さあ「落語日和」の始まりです。